先日ドラマ『若い人』を観て、作者の石坂洋次郎に興味が湧き、図書館でこの2冊を借りて読みしました。学部の先輩であることも初めて知りましたが、とにかく面白かった。


 

右の「石坂洋次郎の逆襲」は、寺山修司とゆかりのある著者の本で、昔何冊か読みましたが、鋭い考察はさすがです。


一言で言えば、彼の小説は全て女性が「主体」で、それは東北地方(特に北部)に潜む母系制によるものだということ。


もう一冊は「若い人」を読んだ気にさせてくれるような本でしたが、石坂洋次郎が作家になる前の教師時代、彼の妻が男を追って家出したことを報じる新聞記事の写真が載っていて興味深かった。当時は学校の先生の奥さんが家出するだけで新聞に載ったんですね。