父はたいてい機嫌が良く
優しかった
あったかい背中
太い腕
笑い声
迷惑なお土産
懐かしい
老人ホームに入ってもらった事も
一言も 文句言わずに
そっちは大丈夫なの？と気にしてくれた
私の 子供や夫は 元気にしてるの？
おいしいから これ 食べさせてやって
もう ここはいいから 帰って ご飯作ってやって
頻繁に 面会に来なくていいよ 俺は 大丈夫だから
父は いつも 私を気遣ってくれる
一時は
せっかく 顔だしてるのに 来なくていい って 言うなんて！！！と
憎んだ事もあったけど
それが 愛情だと 気が付いてからは なんだか 泣けてくる
腕も細くなり 背中も小さくなった
脳梗塞で 歩けなくなり 車椅子になった
それでも届いた いただき物を
持って行きな あんたたちで 食べなさい と差し出してくれる
早く 帰りなさい 俺は大丈夫だから と 私を追い返す
最後の日も
大丈夫だから 帰りなさい。。。と 手をひらひら振って
笑顔を見せてくれた
そのあと ひとりで 行ってしまったね
最後まで 面倒かけずに
私が 大丈夫か 気にしてくれたね
私も こんな 強い老人になれるだろうかと
頭が 下がります
お父さんの 娘として 生まれてきたこと
一緒に生きて こられたこと
誇らしく 幸せに思います
おかげさまで 幸せにしてるよ
子供や 真面目な夫 友達にも 恵まれて
みんなに 助けてもらいながら
なんとか やっていけそうだよ
お父さん
ありがとう
父と お仕事で 関わってくださった みなさま
老人ホームの はなみずきで 温かく お世話してくださった みなさま
学校や 近所で 飲み屋で
父と 関わってくださった すべての皆様に 感謝します
おかげさまで 石川松太郎は 幸せな人生を送ることができました
皆さまの ご厚意 胸に いだいて
心より お礼 申し上げます
これは 読み上げる手紙１ ２ ３ ４ ５ の 続きです
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