ラモ・ツォへのインタビュー。今月亡命に成功したチベット人映画監督ドンドゥプ・ワンチェンの妻 | チベットとビルマの難民支援 難民支援NGO"Dream for Children"公式ブログ

ラモ・ツォへのインタビュー。今月亡命に成功したチベット人映画監督ドンドゥプ・ワンチェンの妻


12月25日、チベット人映画監督ドンドゥプ・ワンチェンがアメリカへの亡命に成功した。ワンチェンは中国の統治下で暮らすチベット人を描いた映画 "Leaving Fear Behind" を製作し、中国当局から6年間投獄された。28日、RFA の記者タシ・ワンチュクがワンチェンの妻ラモ・ツォにインタビューを行った。

RFA:

ドンドゥプ・ワンチェンがアメリカに到着した際、何を思いましたか?
 
ラモ・ツォ:
夫と最後に会ってから、もう10年と2か月になります。そして、12月25日についに再会を果たせました。私たち家族にとって喜びの瞬間です。しかし、同時に、哀しみが混じった喜びでもあります。再会してから3日がたちますが、これが現実なのかまだ信じられません。
 
 
RFA:
再会を果たしたとき、ワンチェンと子供たちは何を思い、何を語りましたか?
 
ラモ・ツォ:
子供たちは忘れっぽく、昔の記憶はあまり残っていないのではないかと以前は思っていました。しかし、ドンドゥプ・ワンチェンが到着し、子供たちをハグし、話しかけると、子供たちの表情が変わりました。話しぶりも変わりました。子供たちのそのような変化を見たのは初めてです。私たちの子供たちはただの子供ではなかったのだと思います。大人と同様に、父親がいない痛みを抱いていたのだと思います。昔、子供たちは、走り回りながら、「お父さんはいつ帰って来るの?明日?明後日?」と尋ねていたものでした。
 
 
RFA:
ドンドゥプ・ワンチェンの亡命を助けたのは誰ですか?
 
ラモ・ツォ:
スイス在住のワンチェンの兄ジャミアン・ツルティムと友人ワンポ・テトンが主要な役割を果たしました。また、かねてから夫の映画の製作、啓蒙を手伝ってくださったすべての方々に感謝申し上げます。多くの政治家が夫の状況に興味を示し、中国政府にワンチェンの釈放を求める書簡を送ってくださいました。様々な方法で夫を助けるために尽力して下さったすべてのみなさんに心の底から「ありがとう」と言いたいです。
 
 
RFA:
他に言い残したことはありますか?
 
ラモ・ツォ:
夫ドンドゥプ・ワンチェンを支援して下さった友人に「ありがとう」と言いたいです。海外に住んでいる方、電話で励ましてくれた方に対してもです。直接支援はできないが、私たちのことを忘れないと言ってくださった方にもです。みなさんの気持ちをとてもうれしく思っています。みなさんの想いが私の意志を強くしました。みなさんの心の中にも、私たち家族の再会を願ってくださる同じ想いがあったのだと思います。
 
今日、私達家族の願いはかなえられました。私の人生で至福の瞬間です。
 
【亀田浩史訳】
 
夫の投獄中は笑うことがなかったラモ・ツォラモ・ツォですが、先月の来日時には笑顔が戻っていました。今はもっと笑っていることでしょう。
 
 

 

 

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