【1月8日】弾圧に抗議したチベット人が新たに焼身自殺(この1年でチベット本土で15人目) | チベットとビルマの難民支援 難民支援NGO"Dream for Children"公式ブログ

【1月8日】弾圧に抗議したチベット人が新たに焼身自殺(この1年でチベット本土で15人目)



1月8日、中国青海省で、怒れる数百人のチベット人が中国当局に抗議を行い、焼身自殺を遂げた僧侶の遺体を引き渡させた。その後、人々は遺体を持って行進した。


焼身自殺を遂げたのはソパ(42)。人々の尊敬を一身に受ける僧侶であった。ソパはゴロクのダルラク警察署の前で自らの体に火を放ち息絶えた。ソパは、「チベットに自由を!」、「ダライ・ラマに長寿を!」というスローガンを叫んでいた。


昨年3月以降、焼身自殺をはかったチベット人は15人目。ソパの僧院で今週弔いの儀式を行うため数千人のチベット人が集まるという情報を受けた中国治安部隊がダルラクになだれ込んでいる。


ソパは、ダルラクで老人や孤児のケアをする施設を運営していた。チベット仏教で高僧や尊敬を集める教師に送られるリンポチェの称号を持っていた。ソパは、これまでに焼身自殺を遂げた人物の中で最も高齢だ。


焼身自殺の前、ソパは、地元の丘に登り、お香を焚いて祈りを捧げた。その後、「命を懸けた抗議を行うが、これは個人的な栄光のためではなく、チベットとチベット人の幸せのためだ」と書かれたチラシを撒いたという。チベット本土の人物がRFAに告げた情報だ。


「チベット人は決意を失ってはなりません。いつの日か、幸福はやってきっます。ダライ・ラマが長生きされるよう、チベット人は自らが歩んできた道を失ってはなりません。」

ソパはこう記していたという。


黄色の袈裟をまとったソパは午前6時頃に、火を放ったという。その直前に、灯油を飲み、体中に灯油をかけていたという。


「ソパの体は、爆発的に燃え、粉々になりました。遺体は警察が持っていきました。」


別の情報筋によると、数百人のチベット人がソパの遺体の返還を求めて警察署まで行進を行ったという。要求が拒絶されると、人々は「警察署の窓やドアを強く叩きました。」


警察がついに抗議を受け入れ、ソパの遺体を引き渡すと、人々はソパの遺体を持って行進した。

「人々が遺体を受け取ったとき、頭と胸だけが原型をとどめていました。他の部分は粉々になっていました。」

第三の情報筋はこう告げた。



高僧


中国当局はダルラクの引き締めを強化している。ゴロク中心部から追加の治安部隊が投入されている。街には、ソパの行動を讃え、中国製品のボイコットを訴えるポスターが現れている。


「ソパ・リンポチェは、チベットの自由と平和のために、想いを行動に移されたのです。」


ソパの僧院では、2千人が集結して、ソパに祈りを捧げる計画があるという。


「ダルラクへの電話はほとんど通じません。」


金曜日、2人のチベット人がンガバで焼身自殺をはかった(⇒詳細はこちら )。2人は、中国のチベット統治に抗議し、ダライ・ラマのチベットへの帰還を求めていた。ソパの死は、それから2日後のことであった。


ンガバで焼身自殺をはかった2人はキルティ僧院の関係者であり、テニ(18)とツルトリム(22)と確認された。2人は死亡したようだという。当局は、親族への遺体の引き渡しを行っていない。


人権団体によると、いつ終わるともしれないチベット人の焼身自殺は、中国当局の取り締まりの中でチベット人が直面している「絶望的」な状況が原因だという。


「チベット人の焼身自殺は、中国のチベット統治に対し、チベット人が長く強い拒否反応を示していることを意味します。」

日曜日のダルラクでの焼身自殺の前、Free Tibet代表ステファニー・ブリグデンはこう語っていた。


「チベットの様々な場所で、14人(当時)もの人々が焼身自殺を遂げたことは、国際社会にも責任があります。国際社会は適切な対応ができなかったのです。」


「世界の指導者がチベットの絶望的な状況に目をつぶっている限り、チベット人の焼身自殺は続くでしょう。」



カラチャクラ


時を同じくして、世界中の仏教徒数万人がインドのブッダガヤに集結している。ダライ・ラマがカラチャクラを行っているのだ。ソパもカラチャクラへの出席を望んでいたが、中国当局がビザの発給を拒んだという。


少なくとも9千人のチベット人が中国パスポートでやって来た。中国人仏教徒も中国本土から参加している。


2008年3月にチベット高原全体に広がる中国政府への抗議活動がおきてから、チベット自治区およびその周辺では、緊張が高い状態が続いている。


中国当局は、緊張の責任がダライ・ラマにあるとして非難している。ダライ・ラマが、仏教の教義に反して、焼身自殺を奨励しているというのだ。


一方、ダライ・ラマは、中国のチベットへの「無慈悲で不合理」な政策を非難している。


僧院への弾圧とチベット語の使用制限を引合いに出し、ダライ・ラマは、中国に対し、チベットへの「弾圧」政策の見直しを求めている。


【拙訳】


元の英文記事はこちら



これまでとは違う場所での焼身自殺です。

高位の僧侶が焼身自殺を遂げたことは、影響が大きいと思います。


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