チベットとビルマの難民支援 難民支援NGO"Dream for Children" (ドリーム・フォー・チルドレン) ブログ
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中国当局による拷問後、治療を受けられなかったチベット人作家が重態


チベット人作家ガンキェ・ドゥプパ・キャブとツェリン・ドルマの2人が、中国当局による拘束下で十分な治療が受けられず、重態になっている。被拘禁者に適切な医療を提供することを義務付けた刑務所規則違反への懸念が高まっている。インドのダラムサラに拠点を置く Tibet Times からの情報だ。

ガンキェ・ドゥプパ・キャブは、重度の記憶障害、部分的な失明、心臓および腎臓機能の悪化に苦しんでいる。こうした深刻な健康状態にもかかわらず、必要な医療を受けられていない。家族には2024年に一度だけ面会が許可されたが、その後の面会申請は拒否されている。

同様に深刻なのがツェリン・ドルマの状況で、拘束中に激しい拷問を受けたとみられている。ある事例では、拷問により股関節を骨折し、長期的な身体的障害につながった。彼女は現在も慢性的な痛みに苦しんでおり、特に天候の変化で症状が悪化するほか、記憶障害や心臓の問題も抱えている。拘束下で十分な医療を受けられていないことが、彼女の容体悪化に拍車をかけている。

ドゥプパ・キャブは、2021年3月23日にセルタ県で再逮捕され、自宅から警察に連行された。2022年には「国家分裂扇動罪」および「国家安全危害罪」で懲役14年の判決を受けた。ミアンヤン刑務所に収容されていたとみられるが、中国当局が特に国際的な注目を集める案件において頻繁に囚人を移送しているため、現在の所在は不明だ。

彼の最初の拘束は2012年2月15日にさかのぼる。当時、カム地方ドラゴでケンポ・ツルティム・ロドゥが設立した私立学校の教師として働いていた彼は、自宅で逮捕された。2013年8月、ニャクチュ県人民裁判所は、チベットの活動への関与や「赤い抵抗グループ」と呼ばれる組織の設立に関する疑いを理由に、彼に懲役5年の判決を言い渡した。2016年9月に釈放されたものの、その翌日には再び拘束され、ダライ・ラマ14世の写真を所持し崇敬していたとの疑いで17日間拘留された。

当局は、彼の著作や出版活動を繰り返し逮捕する理由として挙げているとされる。Calls from Afar, The Pain of the Times, Tears of Today, Colors of the Years, White Scarf, and The Red Blood of 2008 などの作品では、チベット人のアイデンティティや社会・政治的現実が描かれている。また「赤い抵抗戦線」の設立や、チベットの宗教・政治的運動を支持する活動に関与したとも非難されている。

ツェリン・ドルマは2021年4月2日にセルシュル県で逮捕された。彼女は2008年に父親とともにセルタで平和的な抗議活動に参加して以来、繰り返し拘束されてきた。

彼女は身体的拷問に加え、長期拘束や厳しい懲罰的措置もたびたび受けてきたとみられ、「当局に対する不適切な態度」などの名目で処罰されることが多かったという。彼女のケースはドゥプパ・キャブと同様に、チベット人被拘禁者の処遇や拘束下での基本的な医療権の否定に対する懸念が高まっていることを浮き彫りにしている。


【亀田浩史訳】

 
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