上記の感じで、しばしオンライン開催であった本会も、今年は会場での開催となりました。
オンラインよりも対面の方が、話が頭に入りますね。
そして、顔と名前が一致するってのも良いです。ちょっと小話立ち話ができたりとか。
本会には委員として参加しており、強制入院・加療に関するシンポジウムの企画などを続けております。
今回も企画案と配役で参加しました。
1日目も2日目も、講演もシンポジウムも座談会も、大変充実しておりました。
勉強になるし、新しい視点をもらうし、元気ももらうし、希望も持てるし。
当事者も家族・友人も専門職も対等な関係ってのも本会の素晴らしい点だと思います。
色々な企画を聞きながら、お!という点を下記に列挙します。
ー personal recovery/ co-production/ shared decision makingが今後の方向性
ー minor aggression・善意の上から目線に気づくべき
ー Evidence based medicineは統計学を最高位に位置付けている
ー person with disablities? disabled person?
ー ここサポ
ー "Stigma and prejudice" (2008)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4007574/
ー ラベリング:groupingして名前をつける(認識のくせ)
ー 隔離:さらに分ける(行動のクセ)
ー ステレオタイプ:十把一絡げ
ー 偏見:比較して序列
ー 差別:同化や排除を強いる
これらを完全に無くせないけど、知ってコントロールしたい
ー 平等な地位、集団間の地位、共通の目的、制度的なオーソライズを持った集団的接触理論でスティグマが減る
ー Contact theory:共感が高まる接触でスティグマはへるが、不安が高まる接触は逆効果
ー protestとeducationは法律を変えるときに向いており、contact based learningは自己スティグマを解消するのに向いており、個人的な親密な交流は脱カテゴリーをするが同化はされない
ー 拡張接触仮説や想像接触仮説も追う価値がありそう
ー モニターしながら日本に何が有効かを考え続ける必要あり
ー ピアサポート活動には対等性が前提なのにヒエラルキーができる。これは、健常者中心主義が反映された結果で、既に存在した非対称性を目立たせている。ピアサポーターとの協働は既存の価値観を反省するきっかけにできる。
ー 「薬物使って死なずにいて偉い!」って言ってくれた支援者がいたことが薬物を辞められたきっかけ
ー allieを作って、役割分担して、スティグマと戦える
ー 自分がエネルギーが落ちている時にも自動でメッセージを発してくれるから映画を作った
ー HIV/AIDSは undetectable = untransmissableが現在の方針
強制入院・加療のシンポジウムでは
ー 看護師の視点で話すにあたり、看護師さんが当事者に直接感想を聞いてまとめていた。「本人に直接聞いてみよう」「話しやすいように話してもらおう」っていうのは本当に何事も原点です。(一斉調査とか尺度は、切り取りたいことだけを切り取り拡大してしまいます)
ー 強制入院(医療保護入院)には本人と家族との関係を壊す破壊力がある
ー 強制入院は「あなたのために」と言ってくるが、不信感を煽り、医療を頼れなくなる
ー 入院は治療なのか?
ー 入院以外の選択肢があるべき
ー 強制入院があることを切り離して訪問看護に取り組まないと看護師としての心が保てない
ー CRPDができたことで、一つの方向を目指せるようになった(それまでは、各自の想い思いで障害者の人権に取り組んでいた)
ー WHOとUNHCRが共同でCRPDに基づいた精神保健制度に関するガイダンスを書いたことは大きい
ー 「強制」は法的、倫理的、臨床的に異議を申し立てる
ー 強制加療における自傷軽減のエビデンスは限定的
日弁連より
https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/publication/pamphlet/kyosei_nyuin_haishi.pdf
https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/document/opinion/2023/230216_3.pdf
日弁連提言
https://www.nichibenren.or.jp/library/text/opinion/2024/240216_3.txt
ー Self-binding directivesが使えるかもしれない
https://www.thelancet.com/journals/lanpsy/article/PIIS2215-0366(23)00221-3/abstract
ー 医療側から見た入院予測因子
ー拘束ゼロを目指す沼津中央病院の取り組み
ー 施設が変わると文化が変わる
ー 当事者にとっては入院当日が一番怖い。したがって、入院診察を自宅など慣れた場所でできないか?
ー 強制になるにしても、「やむおえない理由」を説明してほしい。たとえ、それが制度上仕方がないことだとしても、正直に教えてほしい。
ー 医療者と当事者はいつでも何に関しても対話できるのが大事
ー 自分で決めたい、パワーバランス、制度上の本人抜き
当事者、実務者、研究者などから色々聞けるのは本当に良い。
個別の経験と総論の「今」を聞けるってとても良い。
来年へ向けてもまた委員として参加します。