村上春樹さんの「職業としての小説家」を読みました | 女医の国際精神保健

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村上春樹さんの「職業としての小説家」を読みました。

 

 

 

 

 

 

 

 

大学時代の仲良しと私は村上春樹ファン。

彼女は非常に多読家。

私も昔はたくさん読んでいたけど、最近はかなりペースダウン。

 

彼女と会う予定があり、「村上さんの一冊先日読んだのがあるよ。今度あげるね。」とのこと。

お返し的に私の手元にある村上さんの本を彼女にあげようと思い、あげる前にもう一回読みました。

印象的なところの雰囲気は覚えているけど、他は結構忘れてしまうものね。。。。

 

村上さんが何を考えて本を書いているかとか、自分に思うこととか、世の中に思うことが書いてあって興味深いです。

なんか生きる角度とかリズムとかが共感できるところ多く、そういうのも私が彼の本を読むと心地よくワクワクするのかなとも思います。

 

少ない情報を眺めてさっさと結論を出すようなことはしない話。

じっくり観察して、特徴的なことを頭の中においておいて、観察を続けて、腑に落ちてから、次の行動に移す話は、共感する。

この一貫した姿勢が、本アフターダークがうまくいっている理由だと思います。質的研究っぽいこの姿勢。

 

腑に落ちたい気持ちもすごく分かる。

経験したい気持ちもすごく分かる。

 

内的衝動がないと進まない話も興味深く読みました。

私が以前Global Mental Healthの仕事を心底楽しんだのは内的衝動があったからなんだろうな。

今はそれに着々と上乗せしていく感じで仕事していて、駆り立てられるてのとは違うスタイルですね。あの衝動はちょっと恋しいな。

 

勢いよく書いた後に、寝かせてから、推敲を重ねる作業行程も興味深く読みました。

 

英語の本を多読、翻訳業などが日本語の文章にもリズムを作っているんだろうなと思いました。私にとって気持ちいいリズム。

 

登場人物に名前をつけないことが多かった中、だんだん名前をつけるようになったり、青豆がキャラクターとして物語を引っ張っていくようになっていったり、書き方が変化していった話も興味深かったです。

特に青豆はキャラが立っていたように思います。

IQ84を私が読む前に、オーストラリア人の友人やスペイン人の友人に、「Aomameはユーをすごい思い出せるよ」「日本の女性はああいう感じなのかな?そんな訳ないか」などと私に言っていました。それを聞きながら米国人の友人が「Aomameの職業を本で知ったらびっくりすると思うよ。読んでみてね、」と言っていました。

殺し屋でした。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

河合隼雄さんとのことを書いた章はちょっとやっつけで書いたようにも感じちゃいましたが、でも言っていることは非常に共感します。

河合隼雄さんのお仕事の大ファンです、私。

 

 

 

自伝的なもの、伝記的なものを読むのは面白いですね。