オンラインでのフランス語講座が一学期終了しました | 女医の国際精神保健

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上記の感じで、オンライン全12回のフランス語講座を終了しました。

週に一回90分なのですが、1週間てすぐ来るのね!

必死で宿題とかもこなしてました。

 

講師がベニン人でベニンからの開講だったので、ベニンの雰囲気(後ろで子供が何かに取り組んでいたり、お手伝いさんが掃除してたり)とかベニンについてとかベニン系発音が学べたのも良かったです。

 

フランス語は先生の説明とかは分かるけど、自分が言いたいことが言えない感じです。根気強く好奇心を持って先生も同級生も一緒に聞いたり、間違いを直してくれました。

 

アンジェリークキジョーはベニン出身なのですね。

 

 

 

 

 

 

 

フランス語がペラペラになる日はなかなかこないけど、周りで起きていることがなんとなく捉えられるようにはなりたいです。

 

そして、NHKラジオ フランス語講座も毎朝聞くようになりました。

https://www.nhk.or.jp/radio/player/?ch=r2

 

 

 

テキスト買ってちゃんと聞くようにしたいです。

 

ベニン発信のフランス語講座はかなり充実だったのですが、非常に気になることがありました。

聞き取りに使う教材とか討論の課題とかが、「結婚」「家族」にまつわることが多かったです。

ベニンは家族単位が大事なんだなーって思って聞いていて、日本の低い出生率や初婚平均年齢などに先生は目が点になっているのをみて、「自分の当たり前が他者の当たり前ではない」を教室中で共有するのって大事なことだなあとか思っていました。

でも、その話題がずっと続き、時々「複数の子どもが欲しかったら、僕が与えられるよ」とか笑顔で無邪気に先生がおっしゃっていました。。。。(この時にすでに警告ランプついてました)

女性の社会的自立の話題とか女性の選択とかの話もところどころ共有することもありましたので、全体としてはいろんな意見を共有するという感じで捉えていました。

 

しかし、最後の講座は丸ごと「一夫多妻制」についてでした。

44人奥さんがいて、150人を超えるお子さんがいる男性のドキュメンタリーを見て討論という設定でした。

私の意見としては「それぞれの環境や慣習や好みで選べば良いので、一夫多妻制に私が是非を述べることは控えたい。それぞれが好きなように選べばいいです。しかし、私自身がこの家族の男性、女性、子供のどれかになりたいかと聞かれれば、なりたくないと答えます。なぜなら、全員貧しく苦しそうな生活をしています。病院へ行くにも学校へ行くにも男性の許可が必要というのは力関係が一方的です。男性が他の家族へのお礼に奥さんや子供をあげることがあるというのも理解できないですし、家族で何件か自殺未遂があったのは非常に酷だからです。」

私としては私の価値観を押し付けずにここまではっきり意見を表明したつもりでした。

でも、先生は討論の練習をさせたいのか、「君は描写をしているだけで、意見を述べていない」とおっしゃり、さらに私に喋るように促しました。

同級生は「男性にも、女性にも、子供にも選択肢があるべきである」という意見でした。

 

討論といってもかなり辛いので、途中からは聞くに徹しました。

なのに、また喋っちゃう私。笑。

「男性が44人の奥さんは成り立つとおっしゃいますが、女性が44人の夫だったら成り立ちますか?」と私が聞くと、「とんでもない、そんな節操がない」との先生の意見。

「ベニンでは家族というのは生活して行くための一単位であり、恋に落ちて家庭を持つというものではないんだよ」「自分の力で学問し就職してなんてことはベニンの女性はしないよ。日本は君たちがしているみたいだけど。」「旦那さんの農場なりで仕事を得られるから奥さんたちはそれを糧にできるんだよ」「僕の友達でも二人奥さんがいる人はたくさんいて、三人の人もいるよ」などなどと先生は普通に言い、私は「ベニンの人たちがそれを望むのであればそうすればいいですけれど、今は男性一人の意見しか伺っていないので、それが女性や子供を含むベニン全体の意見なのかは私にはわからないです。だから、これがベニンの歴史であり常識という断言には抵抗があります」と言う。

こんな路線で色々話をしながら、先生が「僕はベニンで奥さんが一人いて、仲良いし、親戚も彼女を気に入っているから、二人目をもらえという人は誰もいないからこれで満足しているんだ。それに、僕は金持ちになりたいから、奥さんが増えたらそれはとても困るんだ。男は養わないといけないから大変なんだよ」といい、私はうんざりしながらもベニンの男性あるあるなのかなあと思って、Bonとかって相槌を打ってました。

(Bonって言ってしまったのが彼の調子を上げてしまったのか)、先生はさらに続け、「でも、彼女がいるのはとてもいいことだなって思うよ。異国の地に奥さんとか彼女がいるのはとてもいいと思う。ビジネスして一緒にお金を稼ぐことができたらとてもいいだよ。日本はどうかなあ?」とウィンク系。

私はゲンナリしながら、聞いていると「色の白い人たちがどんな生活しているのかとか興味あるから、彼女は色の白い人がいいな。多文化に興味を持つことは大事だしね」とさらに続き、私はもうその場を早く立ち去りたくなりました。

 

講座の生徒たちをなんだと思っているんだ!

世界の女性をなんだと思っているんだ!

男は養うから大変だだと!

女の選択肢を奪っておいて、男と一緒になることを女性が選んでいるとは視野狭窄にも程がある!

彼はフランス語の先生であり、ベニン人の子どもへ教育を広めるNGOを運営している人でもあり、もう少し意識が高いところにある人かと思ったのに。

 

あー、苦しかった。

12回終わってよかった。

でも、まあ、このプンプン体験も含めて、総合的には色々学びました。どうもありがとうございました。