Committedを読みました | 女医の国際精神保健

女医の国際精神保健

精神保健および公衆衛生を軸に、韓国、ロンドン、ジュネーブ、ニース、フィジー、赤道ギニア、東京、インド。
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頂いた一冊Committed。

 

 

 

経緯は下記の記事にあります。

そしてその後、我らの共通の友人にバンガロールで会いましたので、この一冊は譲りました。次はメルボルンの共通の友人に渡る予定。

 

「わざわざ結婚する理由はどこにあるの?(人間関係を社会に認定してもらう必要はあるのか?)」という疑問とか、「結婚は女性に不利ではないか?男性が決めた制度ではないか?」とかって議論を友人ちゃんとジュネーブでしていたというのも背景にあります。

そして、離婚したり、再婚したりも周りで増えるお年頃でもありますしね。

 

筆者(離婚歴ありで結婚に疑問を持っている)とパートナー(離婚歴あり)がまさに経験していることを理解しようと見聞を広げて一冊に仕上げてくれているのが、身近な感じがして、さらに奥が深い展開である理由であると思います。

何冊も賞を受賞してきた筆者ですので、さすが読みやすいのもポイント。

 

結婚が家同士の決まりとか村同士の決まりの場合は、踏襲すれば村も家族も自分も穏便です。個人の選択肢は狭いですが、そこにあまり疑問は持たないようです。

でも、結婚は選択肢があるべきだし、個人の自由であるしと考え始めると色々疑問が生じます。

特に、女性の社会的地位の向上に伴い、選択肢は増え、疑問も増えるようです。

 

あらゆる角度から「結婚」を考察してくれます。

私的に興味深かったのは、

ー 社会制度で規制(例えば、奴隷は結婚できない、同性婚は認められない)しても、人々はどうにか結婚したがる。

ー 結婚は社会が認めるものであると同時に、結婚した二人には二人だけの法則が仕上がり、二人だけの世界が出来上がるため、社会が介入できないものとなる。

こう考えると、結婚は社会が作り上げたものに個人が合わせるというよりは、個人が欲しいと要求したものを社会が与え、しかもそこには社会が入り込めない結構反抗的な行為と思われて、ちょっと私の好みだったりします。

 

筆者とパートナーが喧嘩の危機をどう乗り越えたかのエピソードもあり、二人の関係を築いていくヒントも得られます。

 

私の世の中の見方が少し変わりました。

こういうのは良い読書経験ですね。

そして、kindleではなくて、紙の本というのも快適だなと認識しました。

散々遅れた国際線に乗っている間も良い旅のお供でした。ありがとう!