友人にお借りした一冊。
- ジーン・ワルツ (新潮文庫)/新潮社
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産婦人科医で体外受精の専門家とその先輩のお話です。
いわゆる白い巨塔に勤めつつ、現代の医療政策、医療体制に疑問を持ちます。
部分部分医師としての仕事として教員の仕事として、部分部分個人の判断で、問題を解決しようとします。
全体として主人公の気持ちは分かります。
問題に対して解決策を模索するのも、それに貢献したいのも分かります。
解決に積極的でない層への苛立ちも分かります。
医師の人手が足りない時に限って患者の緊急事態が重なる場面もあるある!
でも、理論が単純化されて、「イイ人とワルイ人」の二分割なのは、少し浅いと思います。
いろいろ伏線があった部分が最後にネタ明かしでジェットコースター的に話が進みますが、理屈がとても主人公の自己満足で少しガッカリ。
一つとても印象的だった一行。
「ゲーム理論では、弱者ほど結論を急ぎたがるものだ」
これ、当たってると思う。
ちなみに、
マドンナヴェルデ
ジェネラルルージュの伝説
というのも姉妹書のようなので、こちらも読むと立体的に話が見えるのかな?
- マドンナ・ヴェルデ/新潮社
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- ジェネラル・ルージュの伝説 (宝島社文庫) (宝島社文庫 C か 1-9)/宝島社
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