少し復活。
ここのところ神経をすり減らしていて我ながら元気が無い。
仕事以外の会話がしたくて人恋しい。
先週の土曜午後、往診終了後クリニックには戻らず新幹線の駅へ。
家族と短いながら晩御飯を。
日曜日は休日当番医だからすぐ戻らなくてはならない。
仙台駅に到着、家内とJr①②と待ち合わせ。
BORAに乗り込み、皆で晩御飯。
今夜はもんじゃ、
久しぶりだね。
と、Jr①、「床屋、行きてぇ」
こんな時間じゃ無理だって。
自宅に戻り、家内がバリカンでマルガリータ。
さて、戻らなくちゃ。
最終の新幹線で戻る。
車に乗り継ぐとすご~く眠くなった。
ダメだ、仮眠しよ。
目が覚めてクリニックに戻ったらもう明るい。
哀しい程、朝。
一時間仮眠して外来開始。
ま~だインフルエンザが収束しない。
バタバタした休日外来は15時頃落ち着いた。
と、ウチにかかりつけのSさん。
80代の穏やかなお婆ちゃん。
「お願いに上がったのす」
「ほ?」
差し出されたグレーの書類袋…
公正証書の表書き‥
「は?これ、私に?」
「中、確かめでけんさい」
何が何だか分からないまま書類を確認。
「ほー!」
要は
自分が認知症になり、判断力が無くなった時のために。
延命治療は一切行わない事。
寝たきりになっても管の類いは一切つけない事。
無駄な入院はしない。最後まで自宅に置いてほしい。
ただし、家族に迷惑がかかる時は別。
その他、ご自分の行く末について細かく記されていた。
「頭がはっきりしているうちにね…コピーは長男に渡してあっから」
「Sさん、凄いや。公正証書に残すなんて初めて見ました」
「んで、お願いなんだけど、わだぐすの最後はセンセに看取ってほしいのす。そしてセンセに死亡診断書書いてほしいのす。自宅で最後をセンセに診でもらって、それでわだぐすの人生は完結するのす」
目の前にちょこんと座って深々と頭を下げるSさん。
そんな大事な事、私でいいのですか?
「いぐらお医者さんでも、知らない人に身体触られたくないのす。センセがいいのす」
不覚にも涙が出るところでした。
何かの際は長男さんと相談しながらSさんの意に沿う事を約束しました。
「でも、まだ死ぬ気はねぇから、しっかり診てけさいんね。これがらも宜すぐ」
この出来事だけで私は幸せです。
最近ね、今更ながらに「自分は医者に向いてないんじゃないか」
考える事が多かったです。
患者さんの死を敗北と考えれば私の仕事なんて連戦連敗…
だって上手く治療ができてもできなくても人間、いつかは絶対死ぬんだもん。
積もり積もるものが私の心を圧迫していました。
Sさんのおかげで少し、救われました。
今朝も頑張って、朝往診!
気合い、入れるぞー!
鴎ちゃんもね。
仕事以外の会話がしたくて人恋しい。
先週の土曜午後、往診終了後クリニックには戻らず新幹線の駅へ。
家族と短いながら晩御飯を。
日曜日は休日当番医だからすぐ戻らなくてはならない。
仙台駅に到着、家内とJr①②と待ち合わせ。
BORAに乗り込み、皆で晩御飯。
今夜はもんじゃ、
久しぶりだね。
と、Jr①、「床屋、行きてぇ」
こんな時間じゃ無理だって。
自宅に戻り、家内がバリカンでマルガリータ。
さて、戻らなくちゃ。
最終の新幹線で戻る。
車に乗り継ぐとすご~く眠くなった。
ダメだ、仮眠しよ。
目が覚めてクリニックに戻ったらもう明るい。
哀しい程、朝。
一時間仮眠して外来開始。
ま~だインフルエンザが収束しない。
バタバタした休日外来は15時頃落ち着いた。
と、ウチにかかりつけのSさん。
80代の穏やかなお婆ちゃん。
「お願いに上がったのす」
「ほ?」
差し出されたグレーの書類袋…
公正証書の表書き‥
「は?これ、私に?」
「中、確かめでけんさい」
何が何だか分からないまま書類を確認。
「ほー!」
要は
自分が認知症になり、判断力が無くなった時のために。
延命治療は一切行わない事。
寝たきりになっても管の類いは一切つけない事。
無駄な入院はしない。最後まで自宅に置いてほしい。
ただし、家族に迷惑がかかる時は別。
その他、ご自分の行く末について細かく記されていた。
「頭がはっきりしているうちにね…コピーは長男に渡してあっから」
「Sさん、凄いや。公正証書に残すなんて初めて見ました」
「んで、お願いなんだけど、わだぐすの最後はセンセに看取ってほしいのす。そしてセンセに死亡診断書書いてほしいのす。自宅で最後をセンセに診でもらって、それでわだぐすの人生は完結するのす」
目の前にちょこんと座って深々と頭を下げるSさん。
そんな大事な事、私でいいのですか?
「いぐらお医者さんでも、知らない人に身体触られたくないのす。センセがいいのす」
不覚にも涙が出るところでした。
何かの際は長男さんと相談しながらSさんの意に沿う事を約束しました。
「でも、まだ死ぬ気はねぇから、しっかり診てけさいんね。これがらも宜すぐ」
この出来事だけで私は幸せです。
最近ね、今更ながらに「自分は医者に向いてないんじゃないか」
考える事が多かったです。
患者さんの死を敗北と考えれば私の仕事なんて連戦連敗…
だって上手く治療ができてもできなくても人間、いつかは絶対死ぬんだもん。
積もり積もるものが私の心を圧迫していました。
Sさんのおかげで少し、救われました。
今朝も頑張って、朝往診!
気合い、入れるぞー!
鴎ちゃんもね。