Drawing Man~13、彼の真意~
「どうして、春都。どうして、依世を受け止めないの?」
「・・・俺が消えないように。
アイツを認めたら、俺の居場所が、無くなるから」
「そんな、」
「実際、サト以外は誰も、アイツが出てきても気がつかなかった。
じゃあ、俺じゃ無くても、アイツでもいいんだと、思った。
俺が、消えても、おかしくないんだって・・・そう思った。」
「栗居さんが好きになったのは、『春都』なのに?」
だって、彼女は話してくれた。
委員会で好きになったけど、話しているうちにどんどん好きになっていったって。
それは確かに春都で、依世じゃないのに。
彼女が好きになったのは、春都であって、依世じゃないのに。
「杏も、一番近くにいたのに、・・・気づいてはくれなか――――」
私は、気がついたら、彼の頬をたたいていた。
「栗居さんは、春都の何?
春都の好きって何?恋愛って何?
そんな、気持ちで、そんな理由で・・・栗居さんと付き合ってたの?」
「・・・」
私は泣いてた。胸が、苦しい。
だって気づいてしまったから。
春都が求めていたもの。
・・・ソレは、私と同じだ。
―――そーゆーやつって、
自分の周りに絶対的な存在を置きたがるんだよな。
依世が言った言葉が、蘇る。
あの時、依世は、春都のことを言っていたんだ。
だから、一度も私のほうを見なかった。
「ねぇ、春都。依世を受け止めてよ。
依世は、絶対春都を否定したりなんてしない。のっとろうとしたりなんてしない。
依世は春都の中にいるけど、春都じゃないもの」
彼はかれだ。
私はわたしで
あなたはあなただ。
だから
そんな理由で、人のこころを、・・・『絵』を踏みにじるのはやめて、春都
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