弊社の声優ワークショップでは、
名作映画のシナリオを使ってシナリオ読解力を追求するものがあります。
毎週、
第一級のセリフやト書きについて皆で意見を出し合って、
一流の表現を理解することに挑戦しているのです〜
これは、
なかなかハードな時間でして、
通常の声優学校や養成所では、決して見られない光景だと思います〜。
映画のシナリオに触れてこそ、
声優に必要な基礎力が身につくと信じる方々が集まっているクラスですね。
大御所声優さんなら理解してくれるでしょうが、
通常は、見向きもされない声優トレーニングだと思いますね〜
50年も60年も昔のシナリオを引っ張り出して、そこへ色々と書き込むのですから、
こんな地味な訓練はないですよね。
しかし、
役者としての忍耐力や思考力、本物のドラマ(セリフ)を知るためにも、
この時間は、絶対に過ごしてほしい時間だと思っております〜〜
今月は、
1964年公開
『われ一粒の麦なれど』
監督・脚本:松山善三
という作品を選びました。
社会派映画として有名な一本ですね
役者が演技力を身につけるのならば、
やはり社会派映画に登場する人物について研究するのが一番ですからね。
ハッピーエンドが心地の良い映画など、いくら勉強しても仕方がありません。
一流の作品に存在するテーマにとことん執着する方が、絶対に学びが多いですからね〜。
そして、この頃は、
参加者の皆さんへシナリオをお渡しする際に、
可能な限り、批評家の映画についての解説も読んでいただきたいと思っています。
一流批評家の作品に対する判断(分析)を知ることで、
若い声優さんにの映画を理解する思考回路の習得に繋がるはずです。
どこまでも真面目に本物に触れることで、
プロの制作陣や一流声優との議論も、怖気付かない新人声優になってほしいですからね
特に、
この作品などは、
九州や北海道で猛威を振るう小児麻痺(ポリオウイルス)と闘う、
官吏やTV報道マン、小児科医を描いた物語になります。
全国に広がるウイルスや、遅れる外国製ワクチンの確保、政府の遅れる対策など、
今の新型コロナウイルスを予言するような映画になっています。
今現在の現実と比較して、そこから多くを学ぶことも可能ですから、
より、一流の批評家の意見が大事になってきますよね。
きっと映画と同じくらい古い批評だと思いますが、それも、シナリオ読解の材料にしてほしいですね〜。
シナリオへの執着を忘れてしまっては、
お客さんの琴線に触れる表現などは出てきませんからね。
難しいシナリオを楽しむくらいの気概を身につけて欲しいですよね。
難しさの中にある、美しいセリフやト書きの存在に感動できてこそ、プロの声優ですからね〜〜
◆◆◆開催予定のワークショップ◆◆◆
【全2回 声優ワークショップ】
5月開催
木曜朝クラス、土曜夜クラス
質の高いサンプル音源には、良い演技が必要です。
そして、良い演技には、練り上げられた原稿が必要なのです。
詳細はこちらから
http://dramacd.moo.jp/voicesample.pdf
【全3回 声優ワークショップ】
5月開催
日曜夜クラス、金曜朝クラス
大ベテラン声優の〈シナリオの読解力〉を知ることで、
あなたの表現力が一変する。
スキルアップの詳細を解説しています