間違った声優トレーニング | オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

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先週の17日の土曜日にて、

 

4月の無料体験レッスンが全て終了いたしました〜ニコニコ

 

ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

 

17日については、

 

参加者1名の希望により時間の変更を行いましたが、

 

他の皆様のご協力により、申込者全員でレッスンを受講していただくことができましたOK

 

ご対応ありがとうございました〜!!

 

ZOOMでの体験レッスンでは、こういった調整も可能となる訳ですねぇ〜。

 

基本的にご自宅からの参加ですからね。

 

本当に便利なアプリですよね〜。

 

 

 

さて、

 

先週のレッスンには、

 

声優養成所に通って5年から10年になる方々が集まってくれました。

 

それだけのレッスンキャリアがあっても、

 

シナリオの読解については、訓練を経験している方は一人もいらっしゃいませんでした・・・。

 

これは、プロの世界では、大変な危機感を感じてしまう事実ですねぇショボーン

 

今回の体験が、

 

今後の皆さんの養成所トレーニングに活かれて行くことを期待したいです〜。

 

 

 

レッスン後には雑談の時間になったのですが、

 

やはり、皆さんの受けてきたレッスンでは、抜粋原稿での演技レッスンが中心だったそうです・・・。

 

これでは、演技力の向上は遅々として進まなかったはずですねぇアセアセ

 

商業の世界では、

 

観客を満足させるドラマの表現人間内面の表現において、

 

抜粋原稿で完成できるものなどは一才ありません。

 

誰もが喜ぶドラマティックな表現とは、もっと緻密な設計の元で完成されるものなのです。

 

(シーンとシーンの積み重ねがドラマを作っているのです!)

 

この常識を無視して行われている特訓こそが、

 

2、3ページの抜粋原稿で演技表現を繰り返すという悪習なのです・・・チュー

 

 

 

 

例えば、

 

レッスンにて、若い男女が喧嘩している原稿が配布されたとします。

 

こんなイメージでしょうか〜ウインク下差し

 

その原稿を元に、新人声優同士で演技をした場合、どんな表現が生まれてくるでしょうか〜?

 

女性セリフの文末に「!」が多い原稿ならば、凄い剣幕で罵倒しているような会話演技が現れそうですよね。

 

いかにも喧嘩しているという感じですね。

 

しかし、

 

その表現には、ドラマ表現において最も大事なことが抜けてしまっているのです・・・。

 

例えば、

 

この女性の怒りの根源は、どこにあるのかといった問題です。

 

この女性は、相手の男性に「すでに絶望しながら」罵っているかもしれません。これは失望の怒りです。

 

または、「悔い改めて欲しい」と願いを込めて怒っているかもしれません。

 

謝罪を求めて必死に訴えている可能性だってありますよね。

 

それぞれの根源の解釈にって、

 

演技表現が様変わりするのがご理解いただけますでしょうか〜〜ウインク

 

良い演技とは、こういった作業の緻密さにあるのですOK

 

プロの演技共演とは、

 

二人の俳優のこの共有すべきシナリオ分析によって質が決まってくるのです!

 

喧嘩や怒りには、その動機があるはずなのです。

 

その動機を知る術こそが、シーンの前後をしっかり読み込むという準備にあるのです。

 

(怒り方などについては、キャラクターの本質を分析する必要だってありますよね。)

 

 

 

 

抜粋シナリオでの演技訓練とは、

 

前後のシーンすらありませんから、

 

このような大事な情報を共有することなく表現してみるという稚拙なトレーニングとなるのです。

 

「マイク前での演技では、大声とはこのように吹き込むことが音声の劣化を防ぎます!」

 

なんていう実技の習得にはなるでしょうが、

 

演技の質や中身をこだわるならば、全く機能していないことがお分かりだと思います。

 

 

 

 

声優も俳優も、

 

大切な思考回路とは、

 

根源を探るという考え方です。

 

これは、役作りにも通じる大事な思考です。

 

適当な読解力で大ベテラン声優の横に立つことはできないのです。

 

(この訓練を繰り返すことが、声優の基礎力となるのです。)

 

ましてや、

 

映画など一冊で完結している作品シナリオを読んだこともない方が目指すべき世界ではありません。

 

演技を勉強するならば、

 

一冊のシナリオを皆で読んで、セリフの解釈を話し合ってから、声に出す表現訓練を行うべきですね。

 

よくある声優養成所では、

 

講師の声優さんさえも、抜粋原稿の前後を知らずに指導をしていることがあります。

 

こんなことは、絶対にあってはならないレッスンなのです!!

 

(生徒の皆さんも許してはなりません!!

 

2、3時間を任された時間給のアルバイト講師に、下準備として一冊のシナリオ読解を求めるのは酷かもしれませんが、

 

意味の無いレッスンを受ける生徒も可哀想ですよね〜〜ショボーン

 

この辺りが、

 

レッスンのと、生徒さんの満足感のせめぎ合いといったところでしょうか〜。

 

 

 

 

真面目に表現力の向上を追求するならば、

 

レッスン素材となるシナリオには、徹底的にこだわることが必須ですよね。

 

私は、

 

生徒さんたち自身でシナリオを選んで、事務局へ提出するのがいいと思いますねニコニコ

 

名作シナリオなどは、どこにでもあるんですからね。

 

 

 

 

「なんでこんなレッスンが当たり前になってしまったのか・・・??

 

これは、

 

皆でサボってしまったことが原因です。

 

ただ、それだけのことなのです。

 

それ以外に説明ができないのです。

 

30年も前ならば、先輩から頭でもどつかれているような特訓ですからね。

 

それがまかり通ってしまって、疑問さえ抱かずに数年を過ごす新人声優さんがいるのだから困ったものです。

 

 

 

 

ドラマ制作とは、シナリオ開発から始まります。

 

そのドラマの設計図となるシナリオを、疎かに扱う方がプロになることはありません。

 

まずは、シナリオに書かれていることを根底から理解することが声優の始まりです。

 

ここに敬意を払えば、

 

誰だってプロの技術などは習得が可能なのです。

 

確かに天賦の才という領域はあるかと思いますが、そうでなくともプロ声優として生きることが可能です。

 

努力で手に入るのが技術ですからね。

 

声優養成所に通われている方は、今一度、ご自身のレッスン環境を見つめ直すことが良いと思います。

 

そして、

 

講師の方へやり方の見直しを迫る勇気が大切です。

 

(お金を払っているんだから、言う権利は絶対にありますからね照れ

 

クラスの雰囲気をクリエイティブにする変化とは、こういう交流から生まれるものですからね。

 

 

 

 

体験レッスン後の雑談では、

 

こんなことをワイワイ話して終わってゆきました〜〜。

 

あの時間が、ただのストレス発散にならないことを祈りますね〜爆  笑

 

みなさん、頑張ってくださいッ!!

 

また、お会いしましょうね〜〜

 

 

 

 

◆◆◆開催予定のワークショップ◆◆◆

 

【全2回 声優ワークショップ】

   『仕事に繋がるボイスサンプルの作り方

 

   5月開催

   木曜朝クラス、土曜夜クラス 

 

   質の高いサンプル音源には、良い演技が必要です。 

   そして、良い演技には、練り上げられた原稿が必要なのです。

 

   ダイヤオレンジ詳細はこちらから下差し

   http://dramacd.moo.jp/voicesample.pdf

 

 

 

 

【全3回 声優ワークショップ】

   『プロ声優に必要なシナリオの読み方を知る!』

 

   5月開催

   日曜夜クラス、金曜朝クラス

 

 大ベテラン声優の〈シナリオの読解力〉を知ることで、

   あなたの表現力が一変する。

 

   ダイヤグリーンスキルアップの詳細を解説しています下差し

   http://dramacd.moo.jp/readscenario.pdf