今朝、
声優、大木民夫さんが亡くなられたという知らせを受けました。
数名の知人より同様の連絡があり、
電話ではありましたが、
大木さんと過ごした短い時間の思い出話をさせて頂きました。
つらいですね。
長電話をしながら、何度この言葉を繰り返したでしょう。
こういう日は、突然やってくるのですからね。
私が大木民夫さんと過ごした時間というは、
ほんの一瞬のような出来事でした。
録音現場に来られてから終了までの、
たった3、4時間のお付き合いでした。
でも、
私にとっては、
長年の夢が現実のものとなった、生涯忘れられないものとなりました。
私が書いたセリフを、
あの大木民夫さんに読んでいただく。
このために、
ドラマCD『研ぎ師伊之助深川噺』を作りました。
初めて池波正太郎さんの小説『剣客商売』を読んだ時の、
秋山小兵衛に対する衝撃。
そして、
初めて押井守監督の映画『攻殻機動隊』を観たときの、
荒巻大輔に対する衝撃。
この二つの感動が私の中で重なり、
実在の人物である男谷精一郎という幕末の剣客を、
大木民夫さんとの出会いのために書かせて頂きました。
ですから、
男谷精一郎という人は、
私にとっては、
秋山小兵衛であり、荒巻大輔であり、大木民夫さん自身でもあるのです。
情熱ばかりの私のことを受け入れて頂き、
あの長いシナリオを手にとって頂き、
ありがとうございました。
目の前で見せて頂いた大木さんの姿や演技表現を生涯忘れず、
作品作りを続けて行きます。
今度お会いする機会があるならば、
一度でいいので、
先生と呼ばせて頂きたかったです。
今まで通り、
いつまでも、
私の師匠でいてください。
ゆっくりとお休みください。
★オーディオキネマ制作作品
研ぎ師伊之助深川噺 上巻 (ドラマCD)
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オーディオキネマ代表
山中勇人(脚本・演出)
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