日本家屋って・・・。 | オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

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旅行に出たりすると、

いつも気になるのは、

風情が残る日本の風景ですよね。

私はなかでも、

日本家屋を見て回るのが好きだったりします。

都市部に残る武家屋敷もいいけれど、

農村に残る家屋などは、

特にイイんですよね~




しかし、

そういった家屋の魅力って一体何なのか・・・


その訳が知りたくって、

こんな書籍を借りてみました。

 

 

 

「民家のなりたち」(小峰書店)

日本民家の成り立ちについて、

詳細に書かれた一冊です。

この本も、

図書館の子供コーナーにあったのですが、

これは全くの間違いですね


その内容は、大人が読んでこそ面白いものでしたよ

(随分と難しいですしね。)



面白いのは、

成り立ちの起源を掘り起こすのに、

発掘された家型埴輪、銅鐸や土器の模様などに見ることが出来る、

日本民家の特徴を紹介していることです。

我々の知る民家にも、

古代の面影をしっかりと残しているというのです


(知られざる事実ですねぇ~



驚いた内容を一つ紹介しますと・・・・、

我々日本人の祖先は、

北方の大陸から朝鮮半島をわたってきた人と、

南方の海域から島づたいにわたってきた人たちとがいました。

この二つの種族は、

日常の生活も習慣も全く対照的で、

したがって住まいもまた、違った形式を持っていたのです。

北の人の家とは、

防寒のために地面を掘り下げて、その上に円形の屋根を設けた姿でした。

(エスキモーやモンゴルの伝統家屋がそうです。)

地面をそのまま床としたものですね。

これは、縄文時代の竪穴式住居として有名です。

一方、南の人たちの家は、

海べや川べの湿地帯に棒杭を立てて、その上に竹などで床を作り屋根を設けたものでした。

高床住居と呼ばれるものです。



まず、驚いたのは、

私達の知る古代人の住居とは、

竪穴式しか知らないというこ事実です。

(歴史の授業でもそう習ったものですよね。)

しかし、これは、本書によると間違いと言っています


その理由とは、

高床式は水で流される土地にあったため、

発掘で残るような遺跡跡を残さない建築だからと言っています。


反対に竪穴式は、

地面を掘りますので、

遺跡がシッカリと残るというわけです。

これが、私達の歪んた知識になった理由だそうです・・・。


虚しい理由ですが・・・・納得ですね

(日本人らしいというかなんというか・・・)



そして、

その後、文化の進んだ土地では、

次第に高床式が主流となっていたそうです。

竪穴式に住まう人々を「土蜘蛛」といって蔑んだいたことからもそれがわかります。

(フムフム・・・・




そして、

ここからが現代につながってくるポイントですが、

今の農村に残る日本家屋とは、

平地住居と高床住居が一体となったものなのです


玄関をくぐると、

そこは家半分を使った広い土間になっており、

その奥に床の高い座敷が作られています。

まさに、

北方、南方の両方の住居が融合されているのです





世界的にも、

家の中での生活というと、

はきものを履いたままか、ぬいだままで生活を送っています。

しかし、

我が日本家屋では、

土間で農作業をし、煮炊きをし、家畜を育てました。

そして、休息部屋である座敷では、

裸足になって過ごしたのです。

家の中で、

二つの生活スタイルが共存しているのです。

これこそが、

日本列島で長く受け継がれ進化してきた、

我が日本家屋の姿なのですね




このような素晴らしい事実を、

なぜ今まで知らなかったのか・・・・

恥ずかしい思いで一杯ですが


この事実が我々のDNAに記憶されているから、

現代人も民家というものに強烈な郷愁を感じるんですね




この一冊、

 

詳細な図解も多く、マニアックな内容ですが、

とても興味深い一冊でしたね。

もう一度言いますが、

これは、

子供の本ではないですよぉ~


グイグイと引き込まれましたからね



家を知ることは、

我々の生活の根本を知ることに通じます。

今回は、

数万年を遡って・・・・

【今】を知ることとなりました




この本には、

日本全国の民家の特徴も紹介されていますので、

よろしかったら皆さんご覧になってみたください~。



オーディオキネマ(脚本・演出)

山中勇人


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2016年2月
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