演技を実演するトレーニングについて、
昔から思っていたことがあります。
それは・・・・
演じる訓練とは、
自分のクリエイティブな可能性を、
毎回のレッスンで広げていく必要があり、
そこにこそトレーニングの目的があると思うのです。
ということは、
その可能性を伸ばすため、感性を磨くためには、
あらゆることを試すことこそ重要かと思うのです。
それは、
繰り返し、何度でも、
方法を変えて試されるべきなのです。
しかし、
現状はどうでしょう・・・。
通常の演技レッスンは、
見栄えのしない同じ部屋(教室)で行われますよね。
あの狭く面白みのない空間のことです。
決まった場所、決まった室温というのはそれなりに快適です。
でも・・・・
なんの代わり映えもないのはどうでしょう~。
御存知の通り、
Googleやピクサーなどの海外企業なんかでは、
社員の仕事空間に対して、
出来る限りの配慮をしていますよね。
自由な発想やアイデアが生まれやすくなる工夫があるのです。
私は本気で思っています。
これを、
演技トレーニングの場でも、
同じ方法を試すべきではないでしょうか?
私は、
あの低い天井、味気ない壁、長方形の箱みたいな空間を、
とっとと脱出しても良いと思っています。
演技の可能性も、
小さな部屋で閉じこもるのではなく、
もっとダイナミックな場所で行うことで、
ノビノビと押し広げることの助けになる気がしているのです。
そこで提案したいのが、
最近、私が大好きな、
生田緑地なのです。
ここには、
自然があり、
適度な起伏があり、
日本民家園があり、
岡本太郎美術館があります。
何より、
四季を全身で感じることが出来るのがいいですね。
こういった環境で、
これら全てを活かして、
自由に演技トレーニングをすることが出来れば、
既存の演技訓練では手に入らない変化を、
自分自身の中に感じることが可能ではないでしょうか。
シナリオの選定さえ間違えなければ、
自分の演技に、
かつて無いリアリティーを実感することなどは容易いかと思いますね。
私は、
この楽園のような場所に、
岡本太郎美術館があることさえ、
本来は、
こういった目的のために、
この環境を利用することが本当のような気がしてなりません。
1日はこんな感じです。
(私のアイデアですよ)
朝の9時半に、
岡本太郎美術館に入館し、
岡本さんのアートを視覚に入れ、
脳ミソを活性化させます。
(毎回、見え方が変わると面白いですよね。)
1時間後、
隣のカフェで珈琲やらソフトクリームを頂きながら、
その日用意されたシナリオに目を通します。
(テラスや、芝生もございます。)
そして、
シナリオのどのシーンをどこでトレーニングするのかを決めます。
(環境を利用することで演技のバリエーションは無限ですね)
足を使って移動し、
身体で自然を感じ、
青空の下でセリフを語る。
(雨ならどうする・・・)
これならば、
余計なことをなどを気にする暇もなく、
演技に集中出来ること間違いないですよね。
羞恥心など、
多少忘れる必要はありますが・・・。
つまりは、
このくらいのことを計画しなければ、
成長の行き詰まりなど打破でいないと言いたいのです。
その可能性を1ミリでも秘めているのならば、
試してみる決断もアリだと思うのです。
試してみる?
ちょっとした交通費と、
岡本太郎美術館の年間バスポート代が1500円。
ちょっと寒かったり、暑かったり・・・。
お昼は弁当持参か、敷地内の蕎麦屋に入るか・・・。
トイレはいつでも近くにあるのかは不明・・・。
これらに気おくれする人には無茶なアイデアですが、
面白いと言う新人声優や俳優がいるならば、
きっと楽しいですよね。
そういった人間は、
このレッスンを通して、
自発的に考え、挑み、常に自分の感性に問いかけるアーティストになるでしょうね。
刺激的だなぁ~。
こんなトレーニング・・・・
やってみたいなぁ~。
オーディオキネマ
(脚本・演出)
山中勇人