シナリオを読み込むということ。 | オーディオキネマ 研ぎ師伊之助深川噺

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現在私は、

自分の担当する、

シナリオの読み込みに特化したワークショップの最中なのですが、

その、読み込むことの面白さには、

毎回、興奮させられてしまいます




今でも、

自分の執筆した作品でありながら、

レッスン中には、

キャラクター達の新しい表情に出会うことがあるのです

何度も読んでは修正を繰り返した作品なのに、

まだまだ知らないことがあるような気がしてしまいますね

シナリオには、

そんな発見の楽しさがあるのです




そして、

この頃、

そんなトレーニングを通して思うのですが、

シナリオを読み込むとは、

「セリフの中の真実に、とことん(突き詰めて)付き合うということ」

のような気がしています




〈よい演技〉というものには、

常に、

真実が込められているものです

これは、

誰もがそう思うことでしょう。



心情がしっかり伝わるということであり、

それがリアリティーを伴っているということです



つまりは、

演技という嘘が、

限りなく真実となり、

観客の心のなかで現実になるのです。




シナリオを正しく読み込むということも、

これと非常によく似ています。

まず声優(役者)は、

文字のセリフの中に、ある真実を見つけます。

その真実とは、

アイデアであり、閃きのようなものです

そして、

その自分で発見した真実(アイデア・閃き)に、

とことん付き合うことが大切なのです。

この粘りがとても重要となります



その真実を、

シーンの中で大切に読みつなげて、

キャラクターの心情と違和感なく絡み合わせていくのです。

共演者との会話ゼリフの中へも浸透させていきます。

すると、

初めに見つけた小さな真実は、

実にダイナミックな表現となって、

リアリティーのある演技表現と昇華されるのです




とても複雑なようですが、

文字にしてみるとこんな雰囲気でしょうかね・・・

活き活きとした演技、活き活きとしたキャラクター。

これはそんな作業の積み重ねによって構築されるのです




この行程を、

しっかりと楽しむことが出来るかたが、

大御所声優と、

堂々と現場で共演できる方ではないでしょうか。

彼らとの共演に、

真実無しでは太刀打ちできませんからね

あの、

魅惑的でエネルギッシュな演技に対向するには、

このような楽しみを、

支配できる能力(エネルギー)が必要なんだと思います




3ヶ月ワークショップ。

まだまだ始まったばかりですが、

とても楽しみですね

この楽しみを、

全員と共有できるよう、

厳しく楽しくやっていきたいと思います~



目指せ、クリエイティブな声優


 

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