屋台の話 | dragonzoのブログ

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今まで体験してきた不思議な現象を書こうかと。

昔、新宿に屋台の店があった。テキ屋の親分がやっている店。若手のミュージシャンに慕われていて、その後プロデビューした大物ミュージシャンも多数通っていた。だからデビュー前のデモテープを大量に持っていて聞かせてくれる。オヤジ自身もそんなミュージシャンに誘われて、数々のレコーディングに参加している。

若い奴はすごい可愛がられて安く呑ませてくれる。サラリーマンとか金がありそうな奴からはぼったくる。サラリーマンが、オヤジ、領収書と乱暴に言うと、1992年に施行された暴力団対策法以前は、組の代紋入りのでかい領収書を出していた。これにはサラリーマンも驚いて恐縮して逃げるように去って行った。

私はよくしてもらった方で、その後、私の店にもオヤジが来店するようになった。少し足が悪いのでいつも子分を連れてやってきた。

私の店はいつも暇だったので、モデルガンのM1 6を買って、2階の窓から電線を這い回るネズミを撃って遊んでいた。そんな時、オヤジが現れた。お前いいの持ってんなぁ!と。子分に金を渡して、お前、これと同じやつ明日、買ってこい! オヤジ、こんなおもちゃ買わなくても家に本物いっぱいあるじゃないですかと。馬鹿野郎、あれじゃ練習できんだろうが!だって!

この子分が要領の悪い奴で起点が効かない。オヤジがトイレに行ってる間に私が説教する。オヤジがタバコ咥えたらライターだろうが!帰る時は走ってタクシー拾いに行け!とか言ってるのが親父に聞こえていたようだった。

その後、子分も店に1人で来るようになり、色々と悩み事や相談をされた。そろそろ杯を交わせと言われたそうだ。その後、杯を交わしたそうで、その報告電話がかかってきた。

しばらくして、何か事件を起こしたようで逮捕された。普段は屋台だが本質的には、ヤクザだから、何か抗争に巻き込まれたのだろう。

拘置所から手紙が届いた。遊びに来てくださいと書いてあったが、なかなかそこまではねぇ!

オヤジもずいぶん前に亡くなった。良い店だったのになぁ。

屋台の話も面白いのがいろいろあるんだが、

今日はこの辺で。