ギャンブル依存症の話4 | dragonzoのブログ

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今まで体験してきた不思議な現象を書こうかと。

京王多摩川駅には出口が2箇所ある。調布よりの出口と京王閣競輪場に直結している出口がある。競輪場に行くには直出口から行くほうが早いのだがよく見ていると、調布側の出口から出て行く新聞を持った親父共が昔は結構いた。高架下に回り込むと寂れた商店街がある。もう今ではもっと寂れて店もなくなったしまったが以前は開催日にはそれなりに賑わっていた。まず最初に見かけるのは、鶏モモを片手に持って歩く人たち。異様な光景。肉屋が鶏ももを回転ロースターで焼いているのだ。そしてそのまま酒屋に行く。開催日には酒屋の前に平台が出ていて、その上に酒やつまみが並んでいる。それが店内に入れないようなバリケードになっている。店内のものを買いたい人は店員に頼んで持ってきてもらうシステム。まるでメキシコの深夜スーパーみたいだ。略奪でも恐れているのだろうか。今は場内でも酒が買えるようになったが、ずいぶん長い間、いろいろな酒トラブルの末、場内では酒の販売は禁止であった。そのためまずは場会で酒を買う。少し先へ進むと、肉屋がある。店頭で焼き鳥を焼いている。ポテトサラダやマカロニサラダ、揚げ物なども売っている。場内よりも安い。ほとんど競輪場に入らないで酒屋と焼き鳥屋を往復している親父も多い。そのもっと先を行くと、呑み屋も朝からやっていた。的中した人や金ある人は呑み屋へ行く。呑み屋ではテレビでレースが観れる。上外で車券買って当てた時だけ換金に行ってまた戻って酒を呑む人も多い。路上で立ち呑みしている人は場内から酒を呑みに来る人と情報交換して、自分の車券が当たりかどうか確かめている。それが唯一のコミニケーション、後は一切話もしない。漢の世界。

このヤサグレたダメな世界が好きだったんだが、スマホやPCで車券を買えるようになって入場者数は激減。もともと寂れていた商店街もコンビニができたりしてすっかり変わってしまった。

スマホなんかで、ギャンブルやるから、ヒートするんじゃないの。小銭で酒呑んでフラフラ、歩いて、小銭で遊ぶにはいいんじゃないかと思ったりして。

私は博才がないので酒呑んで親父共を観察しているだけだが。

今日は、この辺で、また次の機会に。