快楽なんてものは神経伝達による一瞬の出来事であることはよく理解していたが、彼女の性技は独特で、舌遣い等は、僕の身体が宙に浮くような感覚にさせる程の妙技であり、指先は僕の乳首を離さず、しっかりとツマミながらなにかに取り憑かれたように愛撫を繰り返すのだった。
途端に僕の心は宇宙の神秘を体験するかのような錯覚にさえ陥り、金星からくる生命が僕の体へ入り込むかの如く、妙な違和感と快楽が漂ってきた。
彼女の乳房はふくよかであり、一般的に言うと巨乳と呼ばれる肉体の持ち主であり、タイトなニットシャツから顕になる形は通りすがりの男の目線を邪な物に変える程のスタイルであり、クビレもよく締まっていたが、最近はストレスで「肉が付き始めてきたわ」とボヤいていた。
ある出会いがキッカケで僕は彼女と付き合うことになったのだが、僕は彼女の過去を全くと言っていいほど
知らなさすぎた。
さよなら。