いつかの快楽 | 真夜中の雨

真夜中の雨

ひとりごと短編。

人伝で聞いた話だと、彼女は決して『美しい』と言える部類の女性ではなかっそうだ


しかし、僕は、女性というのは全て美しいと思っている。


これは女性に対してお世辞や媚びたり忖度しているのではない。


「美しい」や「可愛い」というのは、見ている者の趣向的な判断でしかなく一方的でしかないからだ。


つまり、見た目があまり美しくないと言われる女性がいたとしても、この世に無数の男がいる以上、必ず美しいと思う男がいるからだ。


従って、この世にブスは居ない。


彼女はとても美しかった。


猫のような目つきであったが、その視線から僕の下半身を愛撫する姿は不思議な魔力を持つ猫だった。


僕はその時、女の肉欲の虜になった。


さよなら。