エブリィDA64V K6A(NA) 追記型編(^^ | ドラゴンホークのブログ

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追記型とは、作業状況を随時更新して行うサービスで、

長期のお預かりなどで行わせて頂いております。

 

〇スズキ エブリィ 平成20年 5MT

EBD-DA64V K6A(NA)  走行不明

 

 

去年末、始動時白煙が凄いとの事で、お預かり点検した所・・・

オーバーヒートによるシリンダーの楕円変形で、交換必修を提示させて頂いた車両です。

ひとまず最低限(ステムシール交換)で済ませ、乗り続けて頂く間に、

当方が低走行の中古エンジンを入手して、OH(ラッピング&バランス調整)した物に

積み替える方向(同時にミッションOH)と成っておりました。

 

解体屋さんから連絡が入ると、内視鏡を持って確認に行く事数回。

8月末にようやく、6万キロ代の5MTが入庫。

 

お客様に連絡した所、現在調子が良いので今回は見送りとのご回答。。。

そもそも、限界値を超えた仮死状態で有る事には違いありません。

良好のエンジン以上に、ミッションが希少なので、今後の出待ちは期待できません。

そんな話の中、白煙吐きが起きたようで、別車両の乗り換えを検討中との事。

ココで一旦、解体屋さんにはキャンセルの連絡を致しましたが・・・

数日後、着手のご依頼と成りました。

※上記のやり取りから、当初の予定と変更に成ったり、代替えを考えたりと

コロコロ気が変わってしまっているように、とらわれがちですが

お客様が悩みに悩んで最善の答えを出して行くのは大変な事で、

当然私に決定権等は有りません。

代替え希望車両の情報を提示したりも致しましたが、最終的に当初の

予定と成りました。

即日回収してきたエンジン&ミッション&プロペラシャフト

何とK6Aで大幅変更された後期タイプでした。

クランクプーリー形状から、センサーの取り付け位置が違います。

コアだけ使う感覚で、プーリーとフロントカバーを

入れ替えれば使えると思いきや、カムシャフト形状も

異なるとの事で、断念(返却)しました。

ミッションとフライホイール、プロペラシャフトは頂きました。

 

待つ事1ヶ月。46319kmの完全解体が入庫。

事故や不調では無く、公共機関の車両は転売処分が出来なく

解体必修と成る為、使用頻度が低い物が時々有るようです。

始動良好で内視鏡でも確認し購入を決定。

 

40日後解体されて、引き取って来ました。

16日

ついでに、綺麗なヘッドライト左右とラジエータファン、

ブロアーモーターも頂いて来ました(在庫分)

ヘッドライトはリフレクター(内部反射板)の劣化で車検不適合が増えてます。

明るいバルブに交換して・・・(そもそもハロゲンにブルーコートされているのは光量出てません)

何て無駄ですので試す価値も無いですのでご注意を・・・

上物の中古品は、早めにストックしておいた方が良いです。

 

今回はATミッションなので、すぐ切り離して翌日返却しました。

17日

慌てて、次男のEFエンジンを組み立てて・・・

エンジンスタンドから外します。

すかさずK6Aをセットして、分解して行きます。

インマニ外した所で、エンジンオイル抜き一晩コース。

 

18日昨日

午後から3案件ご来店予定が有る為、早朝から分解開始ぃ~ん。

年式から走行が少ないのと、定期的にオイル交換が行われていたようで、

大変綺麗な内部です。

ピストンヘッドや・・・

燃焼室も綺麗な方です。

しかし、オイルリングにはカーボン詰まりが始まっており、

安価なオイルが使われ続けていた感が否めません。

高価なオイルより、安価なオイルで頻繁に交換した方が良いとの

見解もございますが、そもそも不純物の多さや、各能力が低い事で

起きる事態を考慮すると、性能の高さは重要と判断致します。(自論)

 

午後から降雪地域へ向かうご予定の、2台をスタッドレスに交換。

3台目はエシュロンコーティングの下見をさせて頂き、日没閉店と成りました。

 

19日本日

午前中が出掛け用事が有ったため、午後から作業開始です。

ヘッド作業とブロック他作業を交互に行いながらの洗浄作業です。

追加でご希望されたポート研摩ですが、

エアーリューターの音が大きいので、

日曜はやめておきます。

一度目の清掃を済ませ、オイルストーン&ポート研摩へ・・・

腰下関連を順番に清掃・・・地味に手間が掛かる作業が続きます。

明日も清掃が続きますが、明後日にはクランクを組んで、

エンジンスタンドへ移動させたいです。

20日

ポートとシート部で段差が有ります。

パーティングラインのような部分。

排気ポートは、大きく削れそうですが適度で・・・

ガリガリ削って行きます。

クランクのラッピング。数枚撮ったのですが、

ピンボケばかりでした。

メタルも研磨します。

フロントカバー&オイルポンプ清掃組み立て。

クランクを組もうと思ったのですが、在庫の液体ガスケットより

明日届く物で行う事にしました。

地味な清掃が複数続き、ポート研摩も騒音の関係で、日没終了です。

21日

他部品を洗浄しつつポート研摩の続きを行ってます。

フルノーマルなので、特性が変わってしまう程の

削り過ぎに注意です。止め時が難しい・・・

今さら、オイルストーン掛けてますが、歪点検は早々に行って有ります。

洗浄から、バルブの擦り合わせ。

作業中の入電に気が付けない騒音です。

シール剤も届き、クランク組んでスタンドにのりました。

翌日にはピストンバランス取っての組んで、

ヘッドが載れば・・・

22日

出掛け用事や、ご来店納車など有りましたが、

ピストンとヘッド関連を進めて行きました。

ピストンは3個とも差が0.1g以下でした。

コンロッド&キャップで重さ調整して・・・

ピストンリングやメタル、ナットも組んで最終調整。

No1

No2

No3

誤差0.1g以下で合せました。

シリンダーへピストン挿入。

バルブの擦り合わせは、数か所やり直しです。

日の有るうちに・・・

ヘッドのりました。

カム関連もラッピング(スマフォのレンズが汚れてました)

チェーンも掛けて、バルブクリアランス点検。

翌日午前中にタイヤ交換車両入庫の為、

午後には終わらせる予定です。

23日

朝一組み立てて・・・

1件タイヤ交換を済ませ・・・

車両お預かりと成りました。

少し試乗致しましたが、特に白煙も非力感も無かったです。

11ヶ月前の処置から33000km走行されていらっしゃいました。

仮死状態のエンジンが良く持ったと思います。

リビルトエンジンの保証でさへ、30000km以上は無いですからね。

 

その後、40系アルファードのスタッドレスセットが届き・・・

※多くの業者が年内納品不可の中、何とか早期に入手出来ました。

その後、発電トラブルで緊急入庫の間、エキマニだけ付けられました。

24日

他用事や、分解関連は通常作業ですので、画像を撮っておりませんでした。

ベルトカバーが破損状態でしたので、中古品を探してもらってます。

25日

出張点検が有るので朝から遠征。

ギリ渋滞には遭遇しませんでしたが、一般道も多めでした。

 

日野レンジャー 115万km 

20歳のJ08Cエンジンはまだまだ現役です。

破損していたベルトカバーは良品をもらって来ました。

夕方からですが着手。

エアコンコンプレッサーは配管を外さず宙吊りで・・・

下りてます。

クラッチの入荷が遅れていて、完了が読めません。

26日

部品の組替けを幾つか行い・・・

クラッチ部品未入荷の為、エンジンのみ積んでおきます。

5速ミッションは6万キロ代の物で、漏れは有りませんでしたが

シフトリンクのシールと樹脂部品を交換します。

27日

ミッションの処置も終わり、クラッチ部品待ち・・・

スロットルバルブ&ISCVを清掃(画像なし)

11時、クラッチ部品が届いたので組み付け(画像なし)

昼食前にミッション載りました。

車検車両入庫前には、始動移動させたかったのですが・・・

12月2日

しばらく手を付けられませんでしたが、ようやく始動しました。

センサー類やスロットルを車両からでは無く、中古エンジンのを使ったので

エンジンコンピューターの初期化を行いました。

4日から鈑金屋さんへ預け、上がりしだい納車可能と成ります。

後日、下したエンジンを分解確認してみたいと思います。

6日

間も無く鈑金塗装から戻って来ますので、分解しておきます。

前回の処置から33000km、定期的なオイル交換を行われていらしたようです。

楕円のシリンダーはオイル上がりを起こしたままなので

燃焼室はカーボンが付着してます。

前回はピストン抜いて無かったですが・・・

かなり汚れており、オイルリングも詰まりぎみです。

そもそも基準超えの変形シリンダーでしたので、最低処置でしたが

ピストンも抜いて洗浄しておけば良かったかも知れません。

 

内視鏡で燃焼室を確認出来るように成りましたが、オイルリングだけは、

ピストン抜かないと確認出来ません。

不具合が無くとも、10万キロでピストン抜く分解清掃が必要なのかも知れません。

 

3月5日

2月後半から、オイル漏れが始まっているとのご連絡。

滴下するように成ったとの事で、急遽お預かりと成りました。

処置から8000㎞程度、翌日点検した所、クランクシャフトの

スラスト方向に大きなガタが生じております。

K6A、R06Aでさへスズキのエンジンでマニュアルの場合、

スラストベアリングが減ってしまう事例が多いようです。

多忙時期で着手が4月以降と伝えて有りましたが・・・

3月18日

着手しました。

3月20日

スラスト方向に0.4mm程度のガタが生じており・・・

クランクリヤシールからエンジンオイル漏れを起こしておりました。

フロントシールは大丈夫でしたが、前後とも純正に交換します。

スラストベアリングはオーバーサイズも準備。

今回、異例のヘッド外さずの分解です。

エキマニも付いたままです。

シリンダー内にピストンを残してます。

プッシュさせる側にオーバーサイズを入れて、

基準値0.11~0.31mmの下限で調整。

シールもキッチリ組み付け完了。

3月24日

納車と成りました・・・・が、

3月27日

まだ、ベルハウジング下から滴下するとの事で再入庫

他の仕事を差し替えて、緊急でミッション下しました。

フライホイール固定ボルト穴はオイルラインに成っているので、

抜けばオイルは出て来ますが、シールから漏れてはいませんでした。

掃除してしまった画像ですが、ベルハウジングに溜まっていたオイルは

汚れたエンジンオイルでしたので、ミッションのインプットシャフトシールは

問題無いようで、考えれば考えるほど状況からして、私の清掃不足だったようです。

レリーズフォークの固定板バネにクラックが見つかったので、

前回外したミッションから、同部品を交換しておきました。

当日試運転出来ました。

 

今回、エンジン分解清掃後に有名な添加剤を注入されたそうです。

スラストベアリングが急激に摩耗した原因とは断定できませんが、

問題を起こす事例も有るので、使用を控えて頂くようお願い致しました。