今回はこういうお題でいきます。上掲の写真をご覧ください。プテラノドン
らしき翼竜を前にして、アメリカ、南北戦争時の南軍兵士らしき
人が並んで記念写真を撮っています。撃ち落としたのでしょうか。
これ、ネタばらしをするとフェイク画像であることが判明しています。
真相は、2001年放映のアメリカのSFドラマ「フリーキー・リンクス」
のために制作された撮影用プロップだと、
懐疑論サイト「スケプトイド」が2018年に明らかにした。番組の公式
サイトに掲載されていた画像がドラマの文脈を失い、約20年にわたって
「本物の古写真」として語られ続けたことになります。
これもフェイク 作成者が認めています
実際、海外では多くの人がこの画像を検証し、本物の南軍兵士にしては
服装がおかしいこと、プテラノドンも、生物学的に誤った造形が
されていることが指摘されてきました。
ですから、フェイクであることは間違いないんですが、問題はそこでは
ありません。なぜか、上記の写真を1970年代に見た、と
記憶している人が多いということなんです。その当時には、この画像は
存在していないはずなのに。
これは日本にもいますが、アメリカにも一定数いるんです。不思議な話
ですよね。なぜ、存在していないはずの写真を「見た」と思い込んで
しまう人が複数いるのか? そして、じつは自分もそうなんですよね。
このようなことをマンデラ効果、あるいはマンデラエフェクトと言います。
マンデラとは、南アフリカの黒人解放運動の指導者、ネルソン・マンデラ氏
のことで、彼はまだ存命なのに(2013年に死亡)
なぜか、もう死んでしまったと思い込んでいる人が多いことから名づけ
られました。そしてマンデラ効果は「事実と異なる記憶を不特定多数の人が
共有している現象を指すインターネットスラング。都市伝説」
と定義づけられています。
じつは、自分も最初の翼竜の写真を。子どもの頃に、少年漫画誌の
グラビアで見た記憶があると思いこんでいました。しかし、その当時には
この画像は存在していなかったことがわかっています。
ネルソン・マンデラ氏
では、なぜこういったことが起きるのか? 一部では、それは平行世界では
そうなっていたからで、平行世界は存在し、あなたがそこからズレて
この世界にやって来たことの証拠である、などと言われるんですが、
実際にそんなことがあるとは思えないですよね。
そこで、心理学ではこのように説明されます。「1970年代に、あなたが
少年漫画誌のグラビアでオカルト記事を読んだのは間違いない。
しかし、それはこの写真ではなかった。
また、あなたは別のときに、翼竜が生き残っている可能性について書かれた
記事や、オオコウモリが捕獲されたときの写真などを見ている。
そしてその記憶が脳内で結びつき、存在していない写真を「見た」という
偽の記憶ができあがった」
ピカチューのしっぽは黒くないが、そう思っている人は多い
このように説明されています。なんとなく釈然とはしないものの、そうなの
かなあという気もします。このように、人間の記憶とはあいまいであり、
眼の前で見た事実さえ、だんだんに改変されて記憶されてしまうんですね。
とくに、関連がないようで少しはあある、別々の事実は結びつきやすい
と言われます。ですから、あなたが思い出だと思っていることも、
ほんとうの事実とは違っているのかもしれません。
ですから、「幽霊を見た、不思議なことがあった」という記憶も、もしかしたら
別のことをそうだと思いこんでいる可能性があるわけです。
ということで、今回は記憶のあいまいさ、改変されやすさに関する記事でした。
では、今回はこのへんで。





