どうなるアメリカ宇宙軍 | 怖い話します(選集)

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キャプチャ

米国防総省は14日、「未確認飛行物体」(UFO)について
タスクフォース(特別チーム)を新たに設け、実態解明に向けた
調査に乗り出すことを明らかにした。声明によると、

特別チームは米海軍が主導し、未確認の空中現象への
理解を深めるために設立されたという。任務は「米国の安全保障に
脅威を及ぼす可能性がある未確認の空中現象を
探知、分析、分類すること」としている。
(朝日新聞)

今回はこういうお題でいきます。さて、引用のニュースですが、
みなさんはこれを読んでどのように思われたでしょう。
「おお、アメリカもついに本気になってUFO対策に取り組むのか」
このように考えられたでしょうか。

「宇宙人が地球を侵略してきたら怖い」なんて感想はあんまり
多くはないと思います。UFOとは、記事にあるとおり「未確認飛行物体」
のことで、アメリカ軍の公式用語ですが、アメリカ国防総省としては、
宇宙人の乗り物というより、まずは中国、ロシアなどの未知の
航空戦力を警戒してるんだろうと思います。

アメリカ軍が公開したUFO画像
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それと、自分なんかが考えるのは、昨年12月に創設された、
アメリカ宇宙軍との関係です。UFO特別チームは、海軍を
主体にして編成されるようですが、ぶっちゃけた話をすれば、
お金の問題がからんでるんでしょう。宇宙軍との予算の
引っ張りあいということです。

宇宙軍に予算を回すため、自分とこのが削られたんじゃたまらない。
そういう思惑があるように思いますね。さて、アメリカ宇宙軍ですが、
これに世界で注目していた人は多いと思います。じつは自分も
その一人なんですが、軍事的な興味というより、
ファッション面での話なんです。

『トップ・ガン』
キャプチャhhhhh

自分は自由業なので、毎日スーツを着て出社する必要はありません。
いい歳をしてと思われるかもしれませんが、ふだんはMA-1ジャケットと
カーゴパンツ、タクティカルブーツなどのミリタリーファッションを
好んで着てるんです。ですから、アメリカ宇宙軍のロゴマークが

どんなものになるか。制服はどんなか、注目してたんですね。
世界的にもそういう人はかなりいるはずです。宇宙軍の創設で、
これまでアメリカ5軍と言われていたものが6軍になりました。
いちおう簡単に説明しますと、それらを軍種と言うんですが、

アメリカ宇宙軍初代司令官
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陸軍(Army) 海軍(Navy) 空軍(Air Force)
海兵隊(Marine Corps) 沿岸警備隊(Coast Guard)これに新しく
宇宙軍(Space Force)が加わったわけです。海軍と海兵隊の
違いはわかりにくいですが、基本的に海軍は軍艦等に乗って海で
戦いますし、海兵隊は敵国の沿岸に上陸して陸で戦うものです。

ミリタリーファッションの面から見れば、同じフライトジャケットでも
MA-1は空軍の開発ですし、A-2の革ジャケットは陸軍でした。
あ、あんまりマニアックな内容になってもいけませんね。
アメリカ宇宙軍は、初代司令官にはレイモンド大将が就任し
87人体制でスタートしたようです。

公開されたアメリカ宇宙軍の制服の一部
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え、たった87人で何ができるのか? と思われるかもしれませんが、
今後はじょじょに編成を増やしていくことになるでしょう。ただし、
他の軍種のように大規模、大人数になることはないと考えられます。
では、アメリカ宇宙軍は、どんな戦闘を想定してるんでしょうか。

よくSF映画に出てくるような、軍事衛星に搭載されたレーザー砲が、
敵国の衛星を破壊する宇宙戦争的なイメージを持たれる方も
多いと思いますが、そうなることはないでしょうね。
これは一つには、スペースデブリ(宇宙ゴミ)の問題があります。

アメリカ宇宙軍の記章
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2017年時において、10cm以上のスペースデブリが約2万個
確認されており、1m以上の宇宙ゴミも5000個あると言われます。
これらが地球軌道上のさまざまな高度に散らばっていて、
中には大型バス以上の大きさのものもあります。このままいくと、
人工衛星が打ち上げられなくなる可能性が取りざたされてるんです。

2009年、1997年に打ち上げられ、運用中だったアメリカの
イリジウム社の通信衛星イリジウム33号と、1993年に
打ち上げられ、すでに廃用になっていたロシアの軍事用通信衛星
コスモス2251号が衝突し、少なくとも数百個のスペースデブリが
発生したと見られ、これは宇宙的大惨事と言われてるんです。

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ですから、上記したような宇宙戦争は無理なんですね。むしろ、
どうやってスペースデブリを回収するか、各国の協力が求められて
いる現状です。それと、もし衛星にレーザー兵器、核兵器などを
積んで運用するとなれば、途方もない予算がかかりますよね。

考えてみれば、日本の小惑星探査機「はやぶさ2」などもそうですが、
地上からコンピュータ制御されています。ということは、例えば
相手国の軍事衛星を無力化したいのであれば、そのコントロールを
失わせるハッキングが最も低予算かつ効果的ということになります。

ハッキングのイメージ
zxcxzczxc (1)

つまり、宇宙戦争とは、結局、電磁妨害等を含めた地上での
サイバー戦争になるだろうということです。相手国のミサイルを無力化
すればいい。ですから、アメリカ宇宙軍と言っても、実際に宇宙空間に
出ての華々しい活動というのは、当面はないものと考えられます。
これはちょっと残念な気もしますが、まあ。

さてさて、アメリカはもちろん、中国、ロシアのサイバー攻撃は、
専門の部署があってかなりのお金をかけてますし、その威力も
相当なものです。これに対し日本は、もちろん防御はやってますが、
はっきり言って世界の弱小国です。怖いなあと思いますね。
では、今回はこのへんで。