我輩は野良である | 士は己を知る者の為に死す

士は己を知る者の為に死す

男は自分を理解してくれる人の為なら命を懸けて尽くす

主従関係は、征服支配よりも理解




夜遅く、この家の主人が帰宅した。



車から魚の匂いがぷんぷんする。



きっと釣りをしてきたに違いない。



我輩は餌をくれと強烈にアピールする。



「ニャ~~~~~~~~~~~~~~~~~~」




が、餌をくれずにとっとと家の中へ入ってしまった。



こんなに空腹だとアピールしているのに、つれないオ・ト・コ






翌朝、10時を過ぎて漸く起きて来たこの家の主人。



仏壇にお茶と線香をあげ、新聞を取りに行き、冷凍庫のドアを開ける。



ニャ~(やったぁ、今日は魚だ)




冷凍鯵を差し出す主人、思わず頬ずりをしてしまう我輩。



餌にマーキングしてどうする?俺!






今日は、頭からガシガシ! 噛み千切った頭を飲み込む・・・オエ! 喉を通らない。



吐き出して、もう一度噛み砕く。 ゴックン・・・オエ! まだ大き過ぎる。



吐き出して、もう一度噛み砕く。 ゴックン・・・呑めた!



ボディも噛み砕いて呑み込む。 少し冷たいが両足で押さえて食い千切る。






時々、欠片が口から零れる。



「後で、拾えばいいさ」



蟻に持っていかれることもあるけど。



全てを食べ終えたら、零れた欠片や、血痕、内臓から出た汁までも舐め取る。






そして、前足を舐め、顔を洗う。









あ!蝶々だ!