溜まりに溜まった洗濯物を干し終えて、いざ観光港へ。
師匠は既に竿を出していた。荷物を下ろして、先日水没した折り畳み椅子を買うためにHIHへ向かうも、ドラえもんデザインのものしかなく断念。
釣り場に戻ると、師匠は40オーバーのチヌを仕留めていた。
幸先がいい
何投目かで、すぅっと浮木が沈んだ。
「来た~!!!」
「うりゃ~!!」
「やったか?」
「すっぽ抜け」
「ありゃりゃ」
師匠は、その後も順調にチヌをゲット。2枚を追加した。
しかし、私はと言えば、浮木に当りは出るもののチヌはおろか小魚さえも釣ることができず、時間だけが過ぎていった。
撒き餌には鮗(このしろ)が群れている。時々、糸に当り浮木がぴょこぴょこ沈む。
午後4時を過ぎると、餌取りの当りもなくなり、忍耐の時間が過ぎる。
日が沈んだ。まだ一匹も魚を釣り上げていない。
これは、いかん。
このままでは、丸ボーズだ。
「釣れませんなぁ」
「釣れませんねぇ。このままでは、丸ボーズです」
「そうやなぁ」
「夜になれば、鯵かカサゴが出てくるでしょう」
「あいや~、準備してない」
「じゃあ、師匠は先に帰ってください。何でもいいから一匹釣ったら行きます」
「ん~、浮木はあるんだけど、ケミがない」
「ケミならありますよ」
「オッケ~」
もう、周囲は真っ暗。浮木は沈まない。魚も釣れない。
「やばいかも~?」
突然、浮木がスコ~ンと沈んだ。
「鯵だ!」
「鯵か?」
「はい!ゼンゴです」
10センチを超えるくらいの可愛い鯵。
「やったな」
「はい!もう、いつでも帰れます」
「まぁ・・・もうちょっと・・・ね」
順調にゼンゴを釣る私。今度は師匠に当りが出ない。
またまた、浮木がスッコ~ンと沈んだ。
「鯵じゃ~」
合わせを入れずに、ゴリゴリと糸を巻く。ずりずりと魚が上がって来る。コンコンと軽く竿を叩く。
「お?この鯵はちょっと大きいかも?」
海面まで上げると、ばしゃばしゃと水音をさせて、へらを打つ魚。
「ん?」
「ん?それは、もしかして?」
「もしかして本命?」
「本命なんじゃない?」
「でも、ずるずると上がってきましたよ?」
「掬いますか?」
「掬ってください」
何と!な、な、何と。それは本命だった。体長34センチのメイタちゃん!
「やりましたのぅ」
「やりました」
師匠は満面の笑みで喜んでくれました。
「底ですか?」
「はい!這わせです」
「もしかしたら、底に溜まった撒き餌を拾っているかも?」
師匠は、昼間に作った遠い方のポイントへと仕掛けを投げ入れる。
暫くすると、師匠の浮木が沈んだ。
「来た~!!!」
足元まで寄せた魚。タモ網で掬おうとするのだが、何故だか掬えない。三度目でようやく掬うも、いやに軽い。
タモの柄を縮め、網をライトで照らしてみると、そこにいたのは・・・ア・ナ・ゴ
「アナコンダじゃ~」
「帰りますか?」
「帰りましょう」
終わりよければ全てよし。今日も楽しい釣りでした。