チヌの神降臨 | 士は己を知る者の為に死す

士は己を知る者の為に死す

男は自分を理解してくれる人の為なら命を懸けて尽くす

主従関係は、征服支配よりも理解

昨日は、洗濯をして、散髪をして、夕方から釣りに行っただよ


日中は、金魚(真鯛の稚魚)と木っ葉グロの猛攻に遭い、沖アミ、練り餌は勝負にならず


秘密兵器登場!


それは、魚肉ソーセージ


そんなものチヌが食うのかって?もちろん、使うのは今日が初めてではないが、まだソーセージで釣ったことはない


何かの本に書いてあったから、時々試しているのさ。夏になってメイタの数釣りが楽しめるようになったら、結果が出ると思う


この魚肉ソーセージ、餌取対策としての実力は保障された。沖アミや練り餌では、仕掛けが馴染むまでもたなかったのに、ちゃんと底の棚まで届いている。上げてみると、無数のかじられた痕が残っている


暗くなって、沖アミでも棚まで届くようになったので、ソーセージの実験はここで終了


え?何故かって?


小さい魚は、夜になると、寝床に帰ります。それは、夜フィッシュイーターがうろうろするから


で、暗くなってすぐに30センチのメイタをゲット
「師匠、やっぱメイタの季節到来ですかね?」
「そうやなぁ、そろそろいい時期やけどなぁ」


が、おいらと師匠の期待は裏切られた。師匠は、毎回浮木が沈むものの、ゼンゴか穴子。おいらの方は浮木が沈まない。餌もなくならない


そこへ、人間の餌をぶら提げて師匠の奥さん登場
「やぁ、釣れてるかい?」
「メイタが一匹だけ」
「ふ~ん、昨日は、さっぱりボーズやったのに、チヌの神が降臨しちょるんじゃねぇかえ?」
「ですかねぇ?」

「まぁ、これでも食べて、頑張りな!」


差し入れのフランクフルトを頬張っていたら、す~っと浮木が沈んでいった。フランクフルトに夢中のおいらは、師匠の奥さんに竿を委ねる
「上げて!」
「え?え?これ、どげぇなっちょんの?」
使い慣れない竿とリールに戸惑う奥さん。なによりも左ハンドルのリールは、どうしよもない。ワーワー言っておりますうちに魚は餌を吐き出して、消えてしまいます
「空振り」と奥さん
「御前がもたもたしよるからじゃ」と師匠
「そんなこと言ったって、左ハンドルは初めてじゃもん」
「そりゃそうじゃのう」
「あ~、今のでチヌの神がどっか行ったかもしれん。ごめんなぁ」
「とんでもない。こっちこそ悪かったです」と、おいら


さてさて、そうこうしてる間も、師匠は順調にゼンゴを釣り上げております
「すげえ数のゼンゴじゃあ。どうにもならんわ」と師匠
「そうですかぁ?おいらの方は、餌も取られません」
「おかしいのう、こっちとそっちがそんなに違うはずはないんじゃけどなぁ」
師匠とおいらの間は2mくらい
「そっちにメイタが寄っちょるんじゃねえか?」
「そうですかねぇ?そしたら、おいらが釣りきらんだけ?」
「そうは言わんけど、可能性はあるでぇ」


なんて会話をしておりますと、おいらの浮木が2センチほどすっと沈みます
「ん?」
「ん?」
「ん?」
解説しよう。最初の「ん?」はおいら、次の「ん?」は師匠、最後の「ん?」は師匠の奥さんである


「龍二君、チヌじゃねえか?」と、師匠
「そうですかねぇ?」
「チヌじゃと思うけどなぁ?」
「そうですかねぇ?」
もう一度、僅かに沈んだ浮木がす~っと上がってきて、三度目はケミホタルが水面の下になるかならないかのポジションで動かない
「もう、食ったかな?」
と、合わせを入れると手応えあり。2mくらいは抵抗もせず上がってきたが、そこから走りだした。沖に向かったところで糸を出し、そのままキープすると水面まで自分で上がってきた。水面を尾鰭で叩く
「まぁまぁかな?」と、おいら
「でかい!ゆっくりやりとりしろ」と、師匠
足元のケーソンに入りたがる魚をいなして、再び水面まで上げる。手早く取り込みたいおいら、弱るまで走らせた方がいいと考える師匠。二人の呼吸が合わない。魚は再び海中に突っ込む。そんなやりとりを何度かしたあと、ようやく師匠がタモを出す


タモ入れ完了
「あ、切れた!」と、師匠
ハリスは使命を果たしたと言わんばかりに、チモトから切れていた
「こりゃあでかいよ」と、師匠
一見して50cm近いことは見て取れた
「ちゃんと測らねば」と、師匠
メージャーを魚の下に入れ、計測すると
52センチ!立派な年無」
「おぉ」
「やったな、龍二君。こいつがうろうろしよったから、餌取がおらんかったんや」
「いや~、しかし、この時期に年無とは・・・」

9枚目の年無




って、ことで、その夜の反省会は、延々と続くのでありました