魚の目の特効薬? | 士は己を知る者の為に死す

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何年ぶりだろう?左足に魚の目ができた。


この前できたのは・・・三年前かな?右手の人差し指だった。


その前は、特殊な職業に就いていたときだった。いつでも編み上げの革靴、それが原因だったのかなぁ?いつの間にか両足共魚の目だらけ。30個以上あったと思う。


週に二回、スピール膏を張り替えて半年。まったく改善されなかった。


次に液体窒素。マイナス196℃の液体窒素に脱脂綿を浸し、それを魚の目に押し当てる。激しい痛み。病院を出る頃には、水ぶくれになって歩けない。三ヶ月続けたけどやはり改善されなかった。


ある日のこと、上司のひとりが言った
「うちの婆ちゃんは、お灸を据えて治してたぞ」
「まさかぁ」
「まぁ、絶対治るとは言えないし、民間療法だからな」
「だって、病院の治療で治らないものが、お灸で治るとは・・・」


僕は信じていなかった。まさかそんなもので治るとは思えない。最後の手段として手術を選んだ。魚の目を全部切り取るのだ。


魚の目ができると痛い。そこに荷重がかかると痛い。地面や床に触れるたびに痛みが走る。その痛みを避けるために、その部分が地面や床に触れないように歩く。すると、足の裏全体に分散していた体重が特定の部分に過剰にかかる。すると、そこに魚の目ができる。それを繰り返して増えていく。


全部切り取れば、この悪循環を断ち切ることができる。片足の魚の目を全部切除して、完治したら、もう片方の足を手術する。一ヶ月の入院で、全ての魚の目は切除された。


知っているだろうか?足の裏は神経が集中している。もちろん、切り取るときは麻酔が効いているから痛みはない。が、麻酔の注射がめちゃんこ痛い。例えるなら、五寸釘を捻じ込まれている感じだ。細い針なのに。


あぁ、やれやれこれで魚の目とはおさらばだと思っていたら、二ヶ月もしないうちに魚の目が。


またまた、魚の目は増え続け、元の状態に戻った。


ある日、外出の帰りに薬局が目に入った
「まさかぁ」
「いや、でも」
「しかし・・・」
「試して損はないじゃないか」
自問自答の末、薬局に入った。
「すいませ~ん、もぐさをください」
「はい、300円です」
「どうも」
なんだ、めちゃめちゃ安いやんか。でも、ぺらぺらの袋やなぁ。その日は、お灸を据えることはなく、そのまま就寝。


翌日、仕事が終わって、もぐさを取り出した。経験もないし、訊く人もいない。これぐらいかな?直径1ミリくらいに丸めて魚の目に乗せる。火を点ける。
「あち!あちちちち!」
涙が出るほど熱かった。次は、半分くらいの大きさにした。火を点ける。
「あちっ!」
今度は、熱かったけど一瞬だった。
「こりゃあ、足の裏が火傷だらけになってしまう。また、歩けなくなる」
ほどほどにってことで、三箇所か四箇所処置したところでその日はおしまい。


翌日、信じてはいないのだが、継続は力也。お灸を据えようと足の裏を出すと、昨日お灸を据えた所に茶色の染みが。成分が染み込んだんですかね?ま、誰に見られるわけでもなし、気にしない、気にしない。
「あちっ!」
と、叫びながらお灸を据える。


かれこれ一週間も過ぎただろうか。
「あれ?痛くない!」
お灸を据えた魚の目は真っ茶色になっていたが、痛みがなくなっていた。指で押しても全く痛くない。
「これは、もしかして?」
それから、お灸を据える箇所は増え続け、いつの間にかお灸の時間は2時間に。その間、何度質問されたことか。
「何してるの?」
「魚の目の治療」
「治療?そんなんで治るんか?」
最初は
「さあ?」
と答えていたが
「段々、痛みがなくなってきた」
と答えるようになった。
「本当か?」
と疑っていたが、何人かは試していた。


二週間もすると、すっかり痛みは消え、一ヶ月くらいで完治した。


体質なのだろうか、それからも時々魚の目はできる。が、お灸ですぐに治る。


魚の目でお悩みの片は、お試しあれ。ただし、治る保障はありません。また、大き過ぎるお灸は火傷になりますので、くれぐれもご注意ください。