SMの日配部門は生産性を高くしなければならない部門である。

しかし、その高い生産性の中身は、朝の商品の陳列作業に多くの時間を要し、夕方のピークタイムには人員配置が薄いのが現状である。

特に小型店では、午前に商品を陳列し、後は店に売場責任者が不在といったケースさえある。

コンビニですら、試食販売や対面販売に力を人れている昨今、夕方のピークタイムに担当者が不在であっては、コンビニと小型SMとの販売力の差はさらに広がり、SMの中でも、夕方5時から各部門の担当者が売場に出て、試食販売や推奨販売を行って、活気のある売場を作っている店もある。

夏季に向けては、時間延長の店が増えてくるため、従来の販売方法、売場づくり、オペレーション、作業シフトを改め、夕方のピーク時に合わせたマーチャンダイジングが急務となってくる。



【営業4区分による売上げ管理と売場づくり】

1日の売上予算を「4」で割り、各区分に近い時間に縦線を引いて1日を4つに分割し、4区分ごとに売上げの管理を行う方法である。
その売上げ管理により、時間帯に合わせた売場づくり、販売方法、品切れ防止を行って、売上げのアップを図る。


【4区分による品揃えと売場づくり】


第1区分(開店から午後1時まで)

①日配部門は、開店時に100%の商品陳列を行って、お客を迎えたい。
②日付チェック、商品の品質チェック、値引き作業、商品の廃棄作業などに忙しいが、まず、商品を売場に陳列することを最後先に行い、ほかの作業は後に回す。
③売場は、チラシ特売品、インプロ商品、定番売れ筋商品について、十分なフェースとボリュームを与えた陳列で分かりやすく、買いやすく作る。
④定番商品など品揃えされている商品のほとんどが朝納品されるため、乱れた棚割を基本棚割に戻す。


第2区分(午後1時から午後4時まで)

①昼のピークタイムが過ぎて、売場が乱れた状態である。この時間帯に一度商品整理を行う。
②売場責任者は、特売品、インプロ品やそのほかの在庫状況をチェックし、夕方に向けて売場変更の指示を行う。
③すでに品切れを起こしている商品は、「おわび」POPを付けて、「情報カード」で発注担当者に発注量の変更を指示する。


第3区分(午後4時から7時まで)

①夕方のピークタイムを迎える時間である。売上げの折り返しも過ぎたため、売れた商品、売れ残った商品がはっきりしてくる。売場責任者は、後半戦に向けてダイナミックな売場変更、フェース変更を行う。同時に、5時から売場に出て、推奨販売や試食販売を行う。
②売場、フェース変更は、多段ケースの最下段をフリースペース(一部定番)とし、2役目もゆったりとしたフェース取りをしておけば、準フリースペースとして活用できる。商品の在庫状況により、冷蔵平ケース、多段ケースの最下段、2役目と商品のローテーションが可能となる。
③多段ケースの場合、取り外し可能なプラケース入りのPOPを用意しておけば、いつでも移動は可能である。よく平ケースを特売品の残品や値引き商品の陳列に使用している店を見かけるが、あくまでも平ケースは単品量販の場所として活用する。これだけでも他店と違った訴求力を生む。
④日配品も、ドライ食品と同様に定番(多段ケース)をきっちり守り、フェースや売場の変更を行わない店もあるが、「売場は生き物」、天候や外的要因によって大きく変わるので、売場に一番近い場所にいる売場責任者の判断で売場やフェースの変更を行う方がよい。


第4区分(午後7時~閉店まで)

①これからの時期売上げが伸びる時間帯である。ここで一番注意したいのは、品切れによる売上げダウンだ。第4区分に客数が増えているのにもかかわらず、午前の発注担当者が発注数量を増やしていないことがないよう、気をつける。閉店までの担当者は、品切れ情報を「おわびPOP」「情報カード」で伝達する。
②おわびPOPの裏には品切れ時間を記入。情報カードには「あとどれくらいの数が必要」と記入する。



【営業4区分による作業計画の組み方】


第1区分(午前8時~午後1時)

(売場責任者の役割)
午前の担当者がむだなくスムーズに作業ができるよう、特売、インプロ商品の陳列場所とフェース数を「情報カード」に書き、紙で売場に指示を行う。また、閉店までの担当者からの情報を、朝礼などで担当者に伝え、発注修正、品切れ防止策を取る。

(売場担当者の役割)
売場責任者の指示により商品の陳列を行い、品切れ情報、値引き情報を基に発注を行う。値引き作業はなるべく夕方に回し、朝は商品の陳列、発注に注力したい。


第2区分(午後1時~午後4時)

(責任者)
この時間に販売計画、作業計画、作業シフトの作成を行う。それと同時に夕方のピークに向けての売場づくりの指示を行う。

(担当者)
2便の納品がある店は、発注、陳列、2便はなるべく売れ前面品だけの発注を行う。責任者の指示に従い売場、フェースを変更。


第3区分(午後4時~午後7時)

(責任者)
責任者自ら売場にて推奨販売、試食販売を行う。担当者に値引き作業の指示を行う。閉店までの担当者への指示。
 
(担当者)
ピークに備えバックヤード在庫の陳列補充、試食の準備、値引作業、責任者の指示により売場、フェース変更を行う。


第4区分(午後7時~閉店)

(責任者)
9時~18時のシフトで、なるべくシフトを守るようにする。ダラダラと店で仕事をしないように、時間内で仕事を終えるよう努力する。 閉店までの担当者とコミュニケーションをとり作業を指示。監督者が手薄な時間帯となるので作業指示は、細かなチェックリストなどを作成して担当者が考えずにできるようにする。

(担当者)
閉店業務までの担当者の仕事は、日配品だけでなくほかの部門の作業も兼務となる。作業を先取りしながらスピーディに行うことが肝要だ。また、朝の作業がしやすいよう、値引き商品の売り切りや、ケースクレンリネスもやっておきたい。


(責任者)
責任者自ら売場にて推奨販売、試食販売を行う。担当者に値引き作業の指示を行う。閉店までの担当者への指示。
 
(担当者)
ピークに備えバックヤード在庫の陳列補充、試食の準備、値引作業、責任者の指示により売場、フェース変更を行う。




$繁盛請負人「森本宜生」@ブログ談義-4区分

$繁盛請負人「森本宜生」@ブログ談義-オペレーションフロー



ロジックといっても、難しいものではない。


ごく日常のマネジメントのなかでの、問題発見と対策のステップのことである。


例えば図2のように、日々の売上げを「部門別売上げレポート」でチェックする。
これは毎日定期的に行う。


そのプロセスから、日配の売上高、荒利益率ともに、悪化してきていることが判明した。


ならば次に、日配部門の「日別分析リポート」を見てみる。


小分類ごとの定番売上高・数量、特売売上高・数量、値引金額が、過去4週間分出てくる。


日別売上げ、特売構成比、値下金額をチェックする。


そのなかから、とくに牛乳の特売構成比が異常に高くなっていることをつかむ。
また、それに伴って、値下げ金額も多くなっていることがわかった。


そこでさらに突っ込んで、牛乳の「ベスト・レポート」「ワースト・レポート」を出してみる。


月初から前日までの売上げベスト順位、ワースト順位を、単品別にチェックする。


引きつづき「値引きワースト・レポート」を出してみる。これらのデータから、PB牛乳の値引きロス、NB牛乳のスポット特売が問題になる。


また、1カ月に5コ以下のワースト・アイテム、1日に1本未満のアイテムがチェックされる。現物をチェックし、死に筋カットを検討する。


さらに同じタイプの重複アイテムが多いことがわかる。ダブっているため売上げが伸びない。


絞り込みを検討すると同時に、単品ごとの1日の平均販売数、発注単位に基づいて、適正陳列量を設定すべく、陳列フェイシングの見直しも必要なことがわかる。


次はより細かく「単品別日別レポート」で、とくに問題のアイテムを、日別の売上げ、販売数、平均売価で出してみる。
グラフでも出せる。


PB牛乳の特売数量決定が悪い、予測のやり方、どういうファクターを押えた上で数を決めるか、教育ニーズをつかむ。


牛乳の日替わりアイテムの設定にも問題がある。


牛乳にのみによった集客では、低荒利益率に甘んじなければならない。


他の品群の日替わり目玉と差し替え、よリ集客効果を高める対策が必要になる。


さらに売場での細かな作業のやり方、朝の品出し数量、営業時間中の手直し、夕方ピーク前のフェイシング・チェック、閉店前の陳列変更など、現場にて教育をした。



このように、毎日、毎週、毎月、定期的に見るレポートを決める。
そして、問題が発見されたら、次はこのレポート、さらにより細かく、というように、データ分析と解読のロジックを教えていく。
現場にて、現物の商品を前にして、一つ一つ根気よく。
機械の操作方法ばかりでなく、データの見方と使いこなしの指導も徹底した。


データ分析



今まで何度となく、POSデータ活用の問題提起を行った。
しかしながら売上を大幅に落としている所に限って全くと言っていいほどPOS活用は行なっていない現状である。


本部のPOS担当者も教育スタッフも、訓練をすすめるべきである。
とはいっても、POSデータ活用はまだまだこれからである。
どうやったらいいか、系統だてたロジックなどまだ確立していない。
売場で試行錯誤しながらつくる以外にない。
売場での基本的なマネジメント能力を高めつつ、データの解読と使いこなしの能力もつけていくべきだろう。


売場での使いこなしには、基本的なマネジメント能力が不可欠であることは否めないことであるが、あきらめずにやってみることだと、ここに来て最後の言葉としたい。




売上低迷挑戦記「店長のPOSデータ活用45day」終




①店長の強力なマネジメント能力がないと、POSデータは使いこなせない
②基本的なマネジメント教育を行う。特に、問題発見、問題解決能力が大切
③次に、計画推進能力
④さらに、店長、チーフの指示・命令、部下統率能力
⑤リーダーシップや部下のモチベーションも不可欠
⑥数字を達成させていく目標管理能力も大切
⑦企業方針を政策におろし、計画していく執行能力が、本部の部長クラスにないとうまく動かない
⑧マネジメントの仕組みづくりが必要。


店長が行ったPOSデータ活用の教訓から、より詳しく説明しなければならないのは、アウトプット・データの意味と、データの解読・分析の訓練である。

①出てくるレポートの名称ごとに
②何が出てくるのか
③どういう形式で
④どういうレベルで(部門分類、単品)
⑤どういう期間で
⑥どのような順序で
⑦それで何がわかるのか売上予測
⑧値下高、ロス率
⑨予算達成度、前年比、
⑩単品別順位、日別販売数
⑪特売効果、特売構成比
⑫どのような場合に使うのか(図1)
⑬日々の売上実績をつかみ予算を遂行する
⑭特売インプロを計画的に売りこなす
⑮見切り、廃棄ロスを削減する
⑯毎月の発注予測を正確に行う

作業割当、作業指示を的確に行うここで①~④に示したように、各レポートごと、解説マニュアルと活用実例集をまとめる必要がある。
表の見方、数字の見方と、それぞれの意味を説明し、その現物見本を示しておく。

いやそれはメーカーから渡されたマニュアルにある、とおっしゃるかもしれない。

しかし、それはあくまでもシステム担当者がまとめたもので、売場の商売に即して解説していない。
そこからどんなことがわかり、実務の問題として何がつかめるのかがわからない。
だから、実務担当者の毎日の仕事のニーズに合わせて説明しなおす必要があるのである。

例えば図①のように、売場の問題発生に応じて、どのデータを見たらいいか、表示されている数表のどこをチェックすればよいかを示す。
実務においてやってみた実例をそれぞれつける。

これをまとめあげ、教育訓練を繰り返した。