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「魂が震えるような女とめぐりあいたい」
そんな妄想を抱いている“成瀬将虎”は、ついに麻宮さくらとめぐりあう。
自殺を助けるという劇的なであいのさくらとデートを重ねる将虎は、後輩の“キヨシ”からある相談を持ち掛けられた。
キヨシの想い人“久高愛子”の家族の死が保険金殺人らしいので、真相を調べてほしいというのだ。
将虎には探偵事務所に勤めていた経験があった。
早速調査に乗り出すが、ことは保険金殺人。
次々と危険が襲い掛かり、さくらをも巻き込むことになって…。


大どんでん返しです。


前評判は聞いていたので、
「絶対に騙されるもんか!」
と意気込んでいたのですが…、
これは騙されます((゜Д゜ll))


「こりゃないよぉ(笑)」
とは思います。
だけど、途中に嘘は一切ありません。
読み手が“勝手に騙されただけ”なのです。
覚悟して読んでも騙されます。


わりに淡々と物語が進むのですが、最後まで読むと、
「あれも、それも、これも、そういうことだったんだー?!」
となって、読み返してしまいます。
歌野さんは悪戯っ子ですね(笑)
まんまと騙されました。


ぜひ皆さんも堪能してみてください。
わかった人はスゴイ!
覚悟して読んでくださいね。


ちなみにこの本、私は百円で買いました。
「ヤブレありのため」となっていたのですが、読むのには全く問題ありません。
裏表紙の一部がほんの小指の先ほど破れていました。
店員さんに言われるまで全く気付かなかった。
いやぁ~、いい買い物しましたo(^-^)o
百円で買うにはあまりにも大きな驚きでした。
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城南大学病院産婦人科の女性医師“柊 奈智”は今戦っていた。
深夜の緊急帝王切開手術。
術野は血の海だ。
産科病棟医長“君島”によってこの手術はなんとか成功する。
しかし、数日後再び出血し、二度目の手術により止めることは出来たが、出血の原因がわからない。
医局をあげて治療に当たるも、またしてもの出血により患者は亡くなってしまった。
その死に打ちひしがれる奈智。
それに追い撃ちをかけるように訴訟を起こされ、奈智は被告にされてしまう。
奈智は全力で治療に当たった。
原因不明の出血に力及ばず助けられなかったが、過失はない。
現場で必死に働く奈智ら医師達を救おうと教授の“須佐美”は応訴するが、奈智の心には恐怖が芽生えてしまい…。


現役医師による、迫力の医療サスペンスです。
それだけにリアリティがあり、恐怖すら覚えました。


産婦人科の訴訟率は他科の約三倍だそうです。
基本的に病気ではない“お産”を扱っているので、無事に帰れて当たり前、と思われているようです。
それだけに、なにかあった時には、遺族の悲しみをぶつけられやすい。


労働条件も凄まじい。
お産を扱うだけに当直が多い。
実に、月に十回以上“36時間勤務”があるらしい…。
これは知りませんでした。
産科の医師達はこれだけ過酷でも患者のために頑張る。
それだけですでに感動しました。
自分でどの科に行くか選べるのに、こんな産科をを選んで、そこで勤め続けるだけで立派だなと思います。
それだけに産科の医師は絶望的に不足しているそうです。
勤務だけでも大変なのに、訴えられる確率が高いんじゃやってられませんよね。


作品の話に戻ります。
現役医師のデビュー作ということもあり、読む前はあまり期待していませんでした。
あわよくば、病院の内部事情を知れたらいいな、くらいで読み始めたのですが、驚きました。
展開にスピード感があり、引き込まれました。


主人公の心情にも共感できます。
よくある正義の味方みたいに、強すぎないところが納得できます。
医師だって人間ですもんね。
こういったところが現役医師の強みでしょうか。


時々主人公の一人称に他の人の心情が入っているのは気になりましたが、
そこは医師ですから。
訳がわからなくなるほどではないので、私は大丈夫でした。
厳しい人ならツッコミ入れそうですが、そんなこと気にならないくらい面白い作品でした。


日頃知り得ない医療の実情や、緊迫感のあるストーリー展開、主人公の揺れ動く心と、医師達の人間味。
読み所が満載でした。
オススメです!
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“頭狂人[とうきょうじん]”は今、ある遊びにハマッテいる。
インターネット上で行われる推理ゲームである。
ただし、ただの推理ゲームではない。
ここで出題されるのは実際に発生した殺人事件なのだ。
出題者の手で実行された殺人の謎を解く。
ミッシングリンク・アリバイ崩し・密室・死体の移動・etc…。
出題者は殺人者、解答者も殺人者。
殺人者達は数々の謎に挑戦していく。
しかし、頭狂人はそのスリルにも飽き始めて…。


テンポがいいですね。
ネット上の推理ゲームなので、基本的に会話形式で進みます。
なのでサクサク読める。
登場人物達が個性的で、会話自体も楽しいです。


密室やアリバイ崩しなど、本格要素もたっぷり。
謎解きとしてすごく楽しめます。
ある程度は答えに迫れますよ。
トリック自体は実現不可能っぽいですが(~_~;)


以前、この作品の続編の感想でも言いましたが、悪趣味なゲームです。
でも、「こんなゲームは実際ありえない!」とは言い切れない。
あってもおかしくないのがチョット怖いです)゜0゜(ヒィィ。
ゲームのために殺すのだから、ターゲットが自分でもおかしくない、というような気持ちになります。
世の中物騒ですもんね。
こんなことが実際に起こらないことを、心から願います。