つい最近ですがネット記事を検索していると、「タンパク質の摂り方」特に過剰摂取に注意を促す内容が散見されます。

 

しかし逆に、タンパク質を意識せず、もちろんその摂取量も把握していない人の方が多いのではないでしょうか。

 

 

そこで本稿では、タンパク質の基本から摂り方までをおさらいしようと思います。

 

 

まずは基本から。

タンパク質は20種のアミノ酸からなる大きな成分(高分子)です。

英語では「プロテイン(protein)」といい、その語源は、「第一の」とか「最も重要な」を意味していて、ヒトの体の栄養で他の三大栄養素である糖質や脂質よりも、重要な働き(体を形作る:例えば筋肉・血液・酵素・ホルモンなど)があるのです。

 

従って、摂取不足は体の機能低下が起こって体調を崩すことになる、と想像がつくはずです。

 

では1日にどのくらいの摂取量が必要なのでしょうか。

日本人の食事摂取基準(2020年版)による年齢と性別での推奨量(50~65g)もありますが、単純に体重1 kg当たり1g(性別や運動の多少により0.8~1.5g)としてOKです。

つまり、1日3食で1食につき20g前後の摂取となります。

 

次に、タンパク質量の具体例を、主食、主菜、副菜&その他に分けて挙げます。

 ・主食:ご飯(150g) 3.8g、食パン(6枚切1枚) 5.6g、うどん(ゆで1玉)  6.5g、そば(ゆで1玉)  9.6g

 ・主菜:肉類(100g) 16~20g、魚介類(100g) 16~23g、卵(M1個)  6.1g、大豆(ゆで100g) 14.8g

 ・副菜&その他納豆(40g) 6.6g、枝豆(ゆで100g) 11.5g、木綿豆腐(100g) 6.6g、チーズ(20g) 4.5g、

ヨーグルト(100g) 3.6g、牛乳(200mL) 6.6g、ウィンナー(3本60g) 7.9g、しらす干し(7g) 1.6g、ブロッコリー(ゆで100g) 3.5g、バナナ(100g) 1.1g

 

また、出来合いの惣菜や弁当などを利用する場合には、パッケージにある栄養成分表示のタンパク質(下図:右下の赤線)を、必ず確認してください。

 

なお、動物性に偏ると良くないので、動物性と植物性がほぼ半々になるように選ぶのがベターです(その際、魚類は動物性と植物性の中間として推奨)。

 

 

3食の内で朝食は、起床後で忙しさもあり軽視されがちですが、時間栄養学からいっても重要で、タンパク質を含めてしっかり摂る必要があります。

朝に摂取したタンパク質は吸収されやすく、筋肉の強化に繋がることも判っているのです。

あと1品、いつも食べていない品でヨーグルトや納豆、ゆで卵(上記の太字)などを足すことを勧めます。

 

逆に、朝と昼にタンパク質が不足しているからといって、夕食にドカ食いすると、腎臓に負担をかけてしまうので避けないといけません。

 

 

最後になりますが、

タンパク質は、冒頭でも記したように重要な働きをしている栄養素で、日々壊されては新たに作られているのです。

従って、スムースに作られるためには、材料になるアミノ酸をタンパク質という形で食事から補う必要があります。

改めて、毎食タンパク質摂取を意識した食生活を心掛けてください。