まだ5月半ばなのに、連日、夏日さらには真夏日 (30℃以上)が報じられる中、気を付けないといけないのは「熱中症」ではないでしょうか。

 

 

そこで本報では、例年、7月頃に配信している熱中症予防策を、前倒しして更新リブリグします。

 

熱中症予防策としては、「水分補給」は誰でも思い浮かべる対策ですから後で補充するとして、あまり周知されていない「暑熱順化」について説明します。

 

暑熱順化とは、体が暑さに慣れることです。

暑熱順化がすすむと、発汗による気化熱や体の表面から熱を逃がす熱放散がしやすくなり、熱中症になりにくい状態になります(下図参照)。

 

 (「熱中症ゼロへ」のHP:暑熱順化から引用)

 

暑熱順化に有効な方法とは、「積極的に汗をかく」ことで、具体的には次の様です。

 ・ウォーキングやジョギング:週に5回、1回に付き前者は30分で後者は15分程度

 ・サイクリング:週3回、1回30分程度

 ・筋トレやストレッチ:ほぼ毎日、1回30分程度

 ・入浴:2日に1回、38~40℃のお湯に10分以上浸かる

これらの方法を複数組み合わせ(入浴+どれか一つ)て、10日から2週間程度続けることで暑熱順化が出来るはずです。ただ、数日汗をかくことをしないと効果が無くなるので、無理をしないが前提ですが、続けることが必要です。

 

 

では次に、水分補給についてです。

 

そもそも、生命維持に必要な水分量は1日に約2.5Lで、その内食事とそれに伴う代謝で約1.3Lの水分を摂取できるので、残りの約1.2Lを飲料水で毎日摂る必要があります。

 

起床時から就寝時までの水分補給(飲料水+食事の汁物)のタイミングは、次の様になります。

 

 (hokusei.or.jpのホクマンブログより引用)

 

具体的には、

 ・起床時 → 白湯を0.2L(200mL)

 ・入浴前後や就寝前 → ノンカフェインの茶類を0.2L

 ・朝・昼・夕食時 → 主菜に合わせて味噌汁やスープ、牛乳やジュース等を0.2L

 ・10時や15時の前後:おやつ → 和か洋に合わせて、緑茶やコーヒー・紅茶等を0.2L、おやつ以外の運動等 → 運動量に応じて、適した飲料水をこまめに少しずつ

 

水分補給といっても、単に水気のある飲み物をがぶ飲みさえすれば良いわけではなく、ケースバイケースです。

特に、カフェイン入り飲料や糖分の多い清涼飲料やジュース、アルコール飲料も過剰摂取は禁物です。

さらに大量の汗をかく前後には、経口補水液スポーツドリンク(適度に塩分と糖分を含む)がベター(水分が速やかに吸収)で、また牛乳が効果的との報道も。

 

ともかく、喉の渇きを感じた時には既に脱水が始まっているので、早め早めの対処を心掛けるべきです。

 

 

熱中症は、初期症状としてはめまいやだるさですが、重くなると吐き気や嘔吐、さらには意識障害や失神にも至ります。

できれば暑熱順化をして、こまめな水分補給を心掛けることが直の熱中症予防策ですが、最優先されるのは、健全な食事と質の良い睡眠ですので、くれぐれもお忘れなく!

 

(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)