森のバターとも称される「アボカド(和名:鰐(ワニ)梨)」は、果物の中でも特異な存在と言えます。ギネスには「世界一栄養価の高い果物」として認定されるなど、ここ10年で消費を大きく伸ばしています。その健康効果も注目され、最近、1日1個の摂取で悪玉コレステロール値が改善してルテイン(抗酸化物質)の血中濃度も大幅上昇、との報告(アメリカ)もあり、改めて更新リブログします。

 

 

まずアボカドの含有成分(100g当たり:2015年版日本食品成分表(七訂))による主な栄養価です。

 ・エネルギー 187kcal(一般的な果物は40~60kcal)

  ・タンパク質 2.5g・脂質 18.7g・炭水化物 6.2g(内、食物繊維 5.3g) 

 ・ビタミン:E 3.6mg,B2 0.21mg,B6 0.32mg,C 15mg,葉酸 84μg,ビオチン 5.3μg

 ・ミネラル:カリウム 720mg,マグネシウム 33mg,鉄 0.7mg,リン 55mg

 

以上を踏まえた健康効果についてまとめてみます。

 ・脂質は多いが、不飽和脂肪酸(特に一価)が約80%を占め、コレステロールの低下作用あり

 ・食物繊維が豊富(水溶性:不溶性=1:2)で、便秘改善効果や整腸作用あり

 ・ビタミンEやCの抗酸化作用で、老化防止や美肌(ビタミンB2も)に効果あり

 ・豊富なカリウムで、余分なナトリウムの排出を促し、高血圧の予防効果あり

 ・葉酸が豊富(1日推奨量の約1/3含有)で、細胞増殖や造血に必須の作用あり

 ・抗酸化物質のグルタチオンも多く含まれ、特に肝臓を癒やし解毒作用あり

 

アボカドは皮が緑で未熟なまま収穫されますので、皮が黒みかがり、やや弾力を感じる柔らかさになれば食べ頃です。カットしたら変色防止にレモン汁をかけて冷蔵し、2日以内に食べ切ります。

 

食べ方(レシピ情報多数あり)としては、刺身で醬油や酢系の調味料につけるのもありですが、サラダやサンドウィッチに入れるのが一般的です。その他、スムージーの1種に加えたり、ディップにしても良いでしょうし、和え物や天ぷらの具にするのもお勧めです。

アボカドの小さめ1個の可食部は100g強で、エネルギーは約200kcalになります。1日に1個は摂り過ぎかもしれませんが、常用する果物に加えてみてはいかがでしょうか。

(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)