「発酵食品」を話題提供しました続報として、その一種であるヨーグルトを取り上げます。

ヨーグルトがおなかに良いことはなんとなくご存知かもしれませんが、多種多様な製品が市販されており、中に含まれている乳酸菌も多彩です。その菌種がヒトによって合う・合わないがあり、個人的な効果の程が一律ではないはずなのです。

 

本報では「おなかの健康法」を、ヨーグルトの効果的な摂り方中心に紹介したいと思います。

まずは腸内フローラの話をする必要があります。ヒトの腸には数百種類、100兆~1000兆個の細菌が生息しており、その構成は善玉菌・悪玉菌・日和見菌(前2者の優勢な方に同調する菌)がほぼ2:1:7の割合であるのが理想的です。しかし食事をはじめ様々な生活要因によって日々その菌叢は変化し、下手をすれば悪玉菌が増えて健康を損ないかねません。

ヨーグルトは主に2種類の乳酸菌(ブルガリア菌とサーモフィラス菌)発酵させて作ります。善玉菌の代表とされるビフィズス菌(乳酸菌とは別の菌種)は酸素や酸性に弱い菌なので、単独でヨーグルトは作れず乳酸菌に添加しているのが現状です。ヨーグルトにこれらの善玉菌が含まれていても、生きたまま腸まで届き定着することはほとんどありません(酸で死滅、異物として排泄)。しかし摂取した乳酸菌が様々な物質を分泌し、結果的に腸内フローラの改善に寄与するのです。

ヨーグルトは毎日100~150gを、食後直ぐの胃酸の影響が少ない時で特に夕食後の10時までに食べるのがベターです。市販品の中で1~2週間同じ物を試してみると、相性の良いヨーグルトが見つかるはずです。また、漬物やチーズ等の発酵食品、善玉菌の餌になる食物繊維やオリゴ糖等の食品成分を合わせて摂ることで、より効果的な腸内フローラの改善が期待できて健康増進に繋がりますので、是非実行してみてください。

(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)