微量栄養素であるビタミンCは、コラーゲンの生成に必要で、抗酸化作用や免疫強化・ストレス軽減効果もあると言われており、欠乏すると壊血病を引き起こします。
食事摂取基準(2015年版)では1日100mgが一般成人の推奨量です。
水溶性で体内に蓄積できず、摂取後2,3時間で排泄されます。一度に大量摂取してもダメで、朝昼晩と分けて、しかも損失要因が多い(具体的には次報で紹介します)ので、推奨量の数倍量は摂るようにすべきです。
但し、サプリメントなどでの摂り過ぎにも注意が必要で、1日1000mg以上の摂取は推奨されていません。
ビタミンC(還元型と酸化型があり、その総量)を多く含む食品としては果物や野菜が挙げられますが、全てがそうではありません。
果物では柑橘類・イチゴ・キウイ・柿などには多い(ほぼ40~80mg%*、レモンは100mg%)。
通年物ではリンゴ・バナナ・メロン、季節物ではスイカ・ブドウ・梨・桃などには少ない(20mg%以下)のです。
野菜でも緑葉物には比較的多いですが、ブロッコリー・ピーマン・唐辛子(いずれも100mg%前後と多い)以外の実物(人参・大根・キュウリ・タマネギなど)は少ないですし、生ではなく茹でて食べると2,3割程が失われます。
その他では抹茶(60mg%)やイモ類も有効です。また果物や野菜ジュースでも200mLで、一日の推奨量の摂取が可能なものもあります(但し、ビタミンCの摂取に限ったことで、旬の果物や野菜を丸ごと食べるに勝るものはありません)ので、表示で確認してください。
(*mg%:100g中に含まれるmg数)
次報では、生でも含有量に季節変動がありますが、それ以外にも口に入るまでには損失要因が多いことを、実例で紹介します。