「医療従事者用のワクチンが4269時からWEBで予約できます」との通知と予約番号を受けて、その日時にMacに対しました。(→

WEBがなかなか繋がりません。1/10くらいの確率でいいところまでいっても、〈会場選択〉最後の確認のところでフリーズしてしまい、その繰り返しです。「ナンジャコリャ」と思っていましたら、ほどなく「WEB予約は不具合が生じ受付を中止しました。修復中の期間はお電話にて予約を承ります」の表示に変わりました。

「ギョギョ、今どき電話ですと、なんたるマニュアル!」。うまくいく予感が全くしないです。思った通りで、何度かけても「ただいま回線が大変混み合っておりますので……」の感情のないアナウンス。その日はあきらめました。「まぁ、何日かしたらWEBは復旧するだろう」と、たかを括っていたのです。

ところが翌日のからのWEBは「ご迷惑をおかけしておりますが、復旧予定はGWお休み明けを予定しております。次回の情報更新は明日の17時となります」の固定表示。

「そんなことってアリ! これってお休み返上して直す場面でしょ。復旧に2週間もがかるなんて、トンデモナイ未開発国じゃないのよ。デジタル庁とか言って、ボーッと寝ぼけて生きてんじゃないよ」です、まったく。

それでも「もしかしたら直っているかも」と、涙ぐましくも休み中も連日アクセスしましたが、マサカのおっしゃる通り、本当に休み明けの511日まで待つことになったのです。

 四苦八苦の末に予約日を取ったのですが、私の場合は2万人待ちくらいから始まって、エントリーまでに3時間。予定時刻から30分以内に手続きを開始しないと(チャラになって)また始めからいう設定で、カリスマ美容師人気店の整理番号制度よりひどいものです。

 日中診察しながらとかだったら、一人では到底ムリですね。こんなことで高齢者7月末完了、秋までの全国民接種とか、大丈夫なんでしょうか。

 

 それなりの年齢になって私も思うのですが、デジタル化やAI、日常的にはスマホの浸透によって、目まぐるしく生活の周囲が変貌しました。iPhoneはコンピュータと芸能娯楽をギュー詰めして掌中にもたらし、「それなんだっけ、あとで調べる」のセリフを世の中から追放しました。AIは囲碁や将棋のヨミの深さを人間から奪ってしまいました。道具ばかりが先鋭化し、敏捷化しています。現代人はこうした道具を、まだ十分に使いこなしていないようなのです。

昨年、コロナウィルス接触確認アプリとして推奨されたCOCOAは、普及していないどころか、昨年秋から4か月余にわたって一部機種では機能を果たしませんでした。原因は、発注者である厚労省の管理不全——アップグレード後のチェックを怠っていたことだとか。最近の新聞を見ても、全国の自治体の中ではワクチン接種予約システムに障害が発生して、予約ができない状態になっているというニュースが出ています。

原因はシステムをつくった側の責任というよりも、使う側が使いこなせていないのです。知識がない、技術がない、そもそも道具そのものに馴染みがなかったのだから、無理からぬ結果とも言えます。しかし、それでは困るのです。

役所の採用試験といえば、キャリアの人たちだって、求められるのは専門分野と法律および一般教養知識です。ITについてはスマホの操作はできるが、その構造や仕組みを知っているはずもありません。だから外の民間に丸投げするしかないのが現状だそうです。

事務屋は経理ができなくとも財務諸表を、技術屋は家をつくれなくとも設計書類を、読めなくてはキャリアではないとか聞きました。けれどもうそのレベルは古すぎて、実際面で話にならないのに、まだそのままなのがこの国の現状なのでしょう。

あと何年、何十年、それとも追いつけないままになるのか。悲しい話になってきました。

 

 ワクチンについて、そもそも論ですが、なぜ日本製ワクチンが作れないのか。次回、こちらについて考えていきたいと思います。