非常に刺激的な作戦会議でした。

以下の3点を最終発表に組み込むことができたら、

聞き手はうなるでしょうねー。たのしみだなー。

 

 

1)方策アイデアの相互関連づけ

  • 導出された新規アイデアは、お互いに繋がっている。
  • アイデアたちを「個々に独立している」と考えず、相互に関連付けしたい。「方策Aがあればこそ、方策Bがもたらされる」といった因果関係を考えてみたい。
  • その際、因果関係は1対1とは限らない。すなわち、「方策Aが、方策Bがもたらす」という1対1ではなく、「方策A1と方策A2が、方策Bをもたらす」という2対1の場合もありうる。さらには、「方策Aが、方策B1と方策B2をもたらす」という1対2もありうる。1対1、N対1、1対Nなど、因果関係は複数ありうるので、ぜひいろいろなパターンを考えたい。
  • 以上の検討を経て、方策同士の関係を「因果構造ツリー」にしてみたい。図のイメージは、ツリー構造下部が相対的に原因系で、ツリー構造上部が相対的に結果系。それができれば、どの方策アイデアが「基盤」で、どの方策アイデアが「アプリケーション」なのかを視覚的にわかりやすく示すことができる。おそらくそれは、積み上げ表の議論に発展していくだろう。結果、マネタイズシナリオも描きやすくなるはず。
  • なお、すべての方策が根こそぎ因果構造に組み込まれるわけではない。強引に因果関係化する必要はない。

 

 

2)検討の出口は、当社が手がける具体的な製品

  • 今年度のBM活動は、「今後、当社はどのような商材を手掛けるべきか」という製品像を提示することが最も重要な出口である。前項で示した「方策同士の因果構造ツリー」の最上位に置かれるものは、「今後、当社が手掛けるべき製品ハード像」でありたい。
  • アイデアを生み出し、アイデア同士を因果構造化する検討過程では、ソフトウェアなど無形財も取り上げられることだろう。ただし、それは「ハードで儲からないから、ソフトを手掛けよう」という議論にすべきではない。「ソフトウェアを手掛ければこそ、いままでにないハードを手掛けることができるようになる」という出口を目指したい。「相互連携〇〇をベースにして、"〇〇改"が成り立つ。そして、相互連携〇〇をベースにした"〇〇改"によって、△△という新たなハードウェアの可能性を大いに期待できる」という具合に、行き着く先の出口は、新たな製品ハードを是が非でも示したい。
  • そのキーワードは「システム製品」。これまでの「個々の部品」を手掛ける発想から、「個々の部品を組み合わせたシステム製品」を手掛ける発想をもちたい。ぜひ、具体的なシステム製品の一例を示したい。前項で示した因果構造ツリーを用いて、「どういう基盤の上で、どういうシステム製品が成り立つのか」を示したい。
 
 
3)MVPの考え方をふまえ、当社の仕事の進め方は今後どうなるか
  • 以上の検討を実行しようとするなら、我々の仕事の進め方も新たにしていくことが求められよう。
  • その「新しい仕事の進め方」を表す表現形式は、QA体系図が最もふさわしい。①当社組織内部のどの部門が、②どのタイミングで、③何をするのか、という3パラを用いたプロセス表現は、「私たちの新しい仕事の進め方」を俯瞰的に示すことに絶大な力を発揮する。
  • おそらく、そのようなプロセスを表す際にキーワードになるのは「MVP」であろう。MVP(Minimum Viable Product:実用最小限の製品)とは、顧客のニーズを満たす最小限のプロダクトのこと。完璧な製品・サービスを目指すのではなく、顧客が抱える課題を解決できる最低限の状態で提供するという新しい製品開発の考え方。早期にMVPを市場投入し、その提供後に顧客からのフィードバックなどを参考にして新機能の追加や改善点の見直しを図る。このよなMVPの考え方をふまえと、「手がけるのは完成品。設計を完璧に仕上げ、量産モデルをドカーンと市場に投入する」という従来型モノづくりプロセスは、どのような新しいプロセスに変わるのだろうか?最終発表では、ぜひこのイシューに挑んでほしい。
  • なお、最終発表では、細部にわたって作り込んだプロセス表現である必要はない。表現の粒度は粗くていい。MVP視点でものづくりプロセスを引き続き検討していくことの重要性を提言できればそれはそれでオッケー。