皆様、新年あけましておめでとうございます。
早いもので、今年も三日目です。
承継開業した怒涛の2024年もアッという間に終わってしまいました。
今年の抱負は、『クリニックを大きく飛躍させる』ことです。
まず、今年の12月31日までには必ず損益分岐点を超えさせたいと思います。
そのために大切なことは、一日当たりの外来患者さんの数を増やすことと、訪問診療の患者さんの数を増やすことです。
この9か月で訪問診療のケースはトータル7件でした。お看取りや独居で施設入居となった方々もいらっしゃるので、現状では2件です。訪問診療を行っている規模の大きな医療機関が複数あるため、ご紹介をいただくこと自体が非常に困難です。ケアマネさんから打診していただけるものの、ご本人・ご家族が結局他の医療機関をご希望されるケースもあります。
ここに関しては歴史が浅いので仕方ありません。ご紹介いただいた患者さんならびにそのご家族に丁寧に対応しながら地域の信頼を勝ち取っていくしかありません。
また、経営の観点から新規の患者さん獲得は大切ですが、既存の患者さんへの対応をないがしろにするようなことがあれば、中長期的には既存の患者さんも新規の患者さんも失ってしまうことでしょう。
目の前の診療を大切にしながら、新規の患者さん獲得にも力を入れていきたいと考えています。
2024年4月の開業以来、事務を担ってくれていた方が2025年は産休・育休に入ることになりなした。
これによって、しばらく2024年4月開業以来のスタッフは私一人になります。
2024年後半より、事務員不在時に妻にクリニック内で勤務してもらうようになりました。
2024年11月よりパートの事務の方、12月よりもう一名のパートの事務の方のご勤務が開始となりました。
2025年1月より正規の看護師の方、パートの看護師の方にご勤務いただくこととなっています。
現在、もうお一方、看護師で当院での勤務にご興味をもっていただいている方と連絡をとりあっているところです。
2025年1月よりパート事務3名(妻含む)、休暇中事務1名、正規看護師1名、パート看護師1名、常勤医師一名の体制となり、人員が一気に増えます。
2024年4月時の派遣事務(3か月後に正規雇用)1名、正規看護師1名、常勤医師一名、非常勤医師一名(前院長)と比べても倍増ですし、看護師退職、前院長引退後の事務と私の2名体制から比較すると3倍です。
わからないことばかりでうまく指示が出せず、2024年後半は心電図、採血などの医療行為はもちろん、レセプト、検診書類・ワクチン書類の整理などもほぼ全て私一人で行っていましたが、今年は役割分担を行い、スタッフの育成にも目を向けていきたいと考えています。
続いて行いたいのは、コスト意識の徹底です。
使うべきところは使い、惜しむべきところは惜しむ
AED購入契約および、薬局などでもみかける地域の医療機関を紹介する雑誌記事への掲載依頼を行いました。
ここには新たな費用をかける一方、これまで掲載していた広告費用などを極力ゼロに近づけようと考えています。
2024年4月時点で前院長が掲載されていた広告はほぼそのまま引き継ぎましたが、その多くがこの9か月で効果があるとは思えませんでした。
ただ、うちのクリニックは視認性が悪く、知名度が低いのもまた事実です。
これに関しては、クリニックの看板を追加して視認性をよくすること、HP更新やラインなどによる知名度の向上を目指そうと考えています。
とりあえず広告・宣伝費用をなんとなくかけて、効果があるかどうかもわからない広告・宣伝戦略を漫然と続けないことを意識していくつもりです。
さて、ここまでの記載を客観的に見てみると、合理性を重視し、迅速な判断を重視していることが見て取れますが、気になる部分がでてきます。当の本人からしてもそうなので、別の方から見るとなお一層のことでしょう。
それは人事に関することです。
クリニックに関わらず、業務のコストの中でかなりの部分を占めるのが人件費です。
効果がないと判断すれば広告や看板の契約をすぐ打ち切るような人間は、人事に関してもすぐ契約を打ち切るのではないかと。
特に私の場合、開業前から契約していたコンサルタントとの契約を2024年4月で打ち切るという経緯がありました。早ければ2023年年内、遅くても4月までにはおりるといわれていた融資がおりなかったばかりか、そのコンサルはその手続きが止まっている事実を4月の時点でも把握していませんでした。ここに関しては、大事なことを他人任せにしていた当時の自分を責めるしかありません。しかしながら、看過できなかったのはコンサルとして資金繰りという大事なところもおろそかにするような人間にはどの点においても信頼などできようはずがないという事実でした。
まず一番大切なのは、人とモノはやはり違うということです。
人にはその人だけでなく、家族の人生もかかわっています。
また、雇用に関しては労働者は労働基準法で守られています。
ただ、それが徹底されておらず穴が多いのは、かつて雇用される側であった自分もよく承知です。
コンサルもヒトとは言え、コンサルとの契約と、雇用契約は全くの別物と考えます。
コンサルは一回当たりの単価が決して少なくありませんが、結果が大切なものであるからこそその費用を負担するものです。必ずしも成功報酬とはなりませんが、結果が見込めないコンサルに多額の費用をつぎ込むのは経営者として失格と考えます。
コンサルの仕事はその契約一つとは限りません。コンサルによって程度は様々ですが、契約者の経営がどうなろうと、結果まで共同することはまずありえません。結果が見込めない多額の出資はただの浪費でしかありません。収入が限られている中、コンサル費用がかさめば経営は成り立ちません。結果、組織自体が崩壊してしまいます。
一方、雇用はその方の人生を預かるようなものといっても過言ではないかもしれません。
一つの職場で雇用契約を結ぶためには、それまでの職場との契約を終えている必要がある場合が多く、そこでの雇用を急に失うと次の職場での雇用が約束されているものでもありません。
雇用される側の方にとっても、職場がなくなると自らも不利益を被ってしまいます。明らかにコンサルトは状況が異なります。
雇用契約を結ぶ以上、その方の人生に対する責任もある程度背負う覚悟をもっているべきものが経営者と考えます。
私はこれまでの人生、特に社会人になってからの経験から、「世界一ホワイトな職場をつくりあげる」ことをその目標の一つにおいています。
スタート数か月でスタッフ一名の離職につながった現状の私が何を言っても、皆様には響かないのは百も承知ですが、敢えて言わせていただければ、この思いは開業前も今も寸分も違いません。
現在、医療現場に限らず、どこも人手不足です。人材は宝です。
必要な労働力の確保も大事ですが、ヒトはそれこそモノではありません。
私はヒトを単なる労働力と考えません。
ヒトはモチベーションや体調により、その生産性や創造性を-∞から+∞まで大きく変化させると考えます。
個々人の能力や知識もさることながら、複数人からなる組織の場合、その思いや方向性を一致させることで、生産性や創造性は飛躍的に向上するものと考えます。
現状、職場において私自身にそこまでの魅力や説得性がなく、クリニックの理念も浸透していないというのが一番の問題です。
ビジネスにはパーパスや理念が必要と言われます。
「自分も家族も患者さんも同一に大切に」、「世界一ホワイトな職場環境を」といったコンセプトは、クリニック経営で成功するためにとってつけたものではありません。
私が職場で働くならば、そんな職場で働きたいと思ってきたものを、そのまま自分の経営するクリニックで掲げただけです。
一度採用を決定し、私を信じてついてきていただける方であれば、私はまずそういった方々を守りたいと考えます。
その方の雇用契約をどうこうしようと考えるのは一番最後です。
仕事内容になじまないようであれば、私の配置がよくないか、指導がよくないのでしょう。
職場がつらいと感じるのであれば、何がつらく、それをどうすれば改善できるか私自身が最大限検討・努力しなくてはなりません。
ただ周りの同僚、患者さん、そして私自身も同じヒトです。
一人のヒトのわがままが過ぎるために、周りの方々に弊害が生じすぎてしまうのは問題です。
これは患者さん、スタッフに限らず、私自身にも言えることです。
誰もが楽しく、気持ちよく過ごせる。
そのためには、誰もが他の方々を尊重し、節度をわきまえて行動する必要があります。
誰もが自分勝手で自由にふるまってしまうと、却って誰もが不自由で不幸になってしまうというのが私の考えです。
誰か一人の勝手を許しすぎ、それが周囲に悪影響を及ぼすようではそれを看過することはできません。
小規模ながらクリニックのトップに立ったことで、人事の難しさをさっそく経験しています。
風の噂によると、数か月で離職したスタッフは「人生で最悪の職場だった」と非難ごうごうだったようです。
前の職場でそれとなくサポートし、開業の際には是非一緒にと誘った唯一のスタッフだっただけに落胆も並みならぬものがありました。
「経営者は孤独なもの」とはよく目や耳にしてきましたが、「経営者はその判断や決断において、孤独な部分を必ず残しておかなければならない」ということを強く認識するようになりました。
組織において最適・最善と考えられる選択肢というのは多数決で得られるものではありません。何が正解かもわかりません。悩みに悩んだ選択肢が結果としてプラスになるこもあればマイナスになってしまうこともあるでしょう。より最適・最善と考えられる選択肢を判断するのは経営者を除いて他には存在しえません。
優れた相談者が存在すれば必ずしもそうではないかもしれませんが、経営において困った時にすぐに頼りにできるような相手のいない私にとっては、自分で決断するしかありません。その際には、個人的感情を徹底的に排除し、可能な限りの客観性をもって物事を判断、決定していく必要が出てきます。
「世界一ホワイトな職場を目指す」私のスタートとしてはなかなかのエピソードです。私自身改善すべき点は改善し、貫くべき点は貫きつつ理想を実現していく覚悟です。
あくまで個人的な印象ですが、スタッフの雇用は簡単に打ち切るものの、宣伝や看板には無駄にお金をかける施設は少なくない印象です。
締めるべきところはしっかりと締め、緩めるべきところはしっかり緩めながら今年は必ず飛躍の年にしてみせます。
一年後の私、どうなってますか!?
一年後、上記を踏まえて反省会したいと思います。