今日のEBMトレーニング〜花粉症に漢方薬は効くのか?〜
おはようございます。Dr.Qです。昨晩のラグビーワールドカップ、素晴らしかったですね。めちゃくちゃ興奮してしまいました。。福岡選手、最高です!!39分のトライ痺れました。さて、昨日の宿題を早速調べてみました!本場中国北京の大学の研究です。メタアナリシスといって、たくさんの研究からあるルールにそって選ばれた研究を統合して、結果を出します。これ、読むほうは結構大変なんです。ですが、今後の花粉症診療のために、重い腰を上げてみました。簡単に言うとアレルギー性鼻炎の人に漢方薬と西洋薬もしくは偽薬をもちいたときに、どちらが効果があるかというものです。P:2017年3月までのPubMed、Medline、Springerデータベースを使用して、アレルギー性鼻炎患者の症状に対する漢方薬と従来の西洋医学の効果を比較するランダム化比較試験をピックアップ。そのうち、二重盲検で、無作為化対照試験。アレルギー性鼻炎の患者に総血中IgEレベルの上昇または皮膚プリックテスト反応陽性が観察されているものです。詳細なセレクト基準は下記の通り。結局11の研究が含まれているようです。E:これらの研究の内、漢方治療を受けた患者です。C:対象群はプラセボを受けているものもあれば抗ヒスタミン薬を受けているものもおります。T:結果はくしゃみ、鼻のかゆみ、鼻の総症状スコア(TNSS)、および結膜炎症状(RQLQ)または36項目の簡易健康調査(SF-36)です。T:二重盲検ランダム比較試験のメタアナリシスです。この研究方法は最もエビデンスレベルの高いものです。ですが、バイアスがつきもの。でもこの論文はちゃんとバイアス評価もされていました。〇評価者バイアス 2人の解析者が解析しています。〇元論文バイアス ちゃんと評価しているようです。〇異質性バイアス ちゃんと評価されています。が、結果により悪いものが混在しています。〇出版バイアス ちゃんと評価されています。結果まず、鼻症状の評価です。上段がくしゃみの評価で下段がかゆみの鼻の症状が評価されました。ここでは漢方薬で治療された283人の患者と対照群の266人の患者を含む4つの研究が評価されています。結論から言うと、くしゃみに有意差は見られず(MD = 0.02、95%CI:-0.11、0.15)、鼻のかゆみに対しては、コントロール群の方がよかったようです。(MD = 0.09、95%CI:0.00、0.18)一方、くしゃみ、鼻汁、鼻かゆみ、鼻閉塞感といった全般の症状は5件の研究で6件の試験で報告されています。324人が漢方薬で、298人の患者が対照薬で治療されました。ここでも有意差はついていません。また、異質性バイアスといって元々の論文が同じ方向性をみているかという検討をみると、それぞれがバラバラの結果を出していると。最後に生活の質の評価です。漢方薬で治療された326人の患者と対照薬で治療された323人の患者のデータが評価されています。また、異質性バイアスすなわち元論文がそれぞれ異なる結果になってしまっています。(I 2 = 96%、P <0.00001)結果としては、漢方薬が対照薬と比較してアレルギー性鼻炎患者の生活の質を有意に改善しています。(MD = -0.88、95%CI:-1.55、-0.21)結論として、アレルギー性鼻炎に対しては鼻症状に効果はないけど、生活の質はよくなるかもしれない。ただ、研究によって報告はマチマチですという結果です。うーん、漢方は効果がある人もいれば、ない人もいそうだし、エビデンス的には非常に悩ましい。やっぱりアレグラ最強説なんですかね。本当に花粉症に抗ヒスタミン薬は使えなくなってしまうのか。このエビデンスで思うことは、大丈夫か、日本の保険診療。。。今日は東京で友人の結婚式。楽しみです!素敵な休日を!