NTTドコモ、「通信でも爆買い」の公算
国内発の海外展開は成功するか
NTTドコモとラオックスが、共同で訪日外国人向け新サービスを展開することで合意した。中国の大手通信事業者チャイナモバイルと韓国の同KTを利用する訪日外国人が、日本滞在中にドコモの回線を使って通話したりインターネットに接続したりすると、ラオックスでの商品購入に使える割引クーポンや商品情報などが受け取れる。日本国内での通信に、ドコモを利用すると優待が受け取れることを、渡航前に告知して誘導を図る。ドコモとチャイナモバイル、KTの3社は2011年から事業協力契約を締結しているが、新たなパートナーと連携してサービス提供するのは初めてという。
ラオックスは今回の取り組みで訪日客の来店を促し、売り上げ増につなげる。同社は訪日客囲い込みを積極化しようと、ドコモ以外とも提携を進めている。今年9月にはオンワードホールディングスと共同出資で衣料品会社を設立予定。衣料品の独自ブランドを作り、売り込みを図る。
2014年には親会社で中国の家電販売大手、蘇寧雲商集団が運営する通販サイトに出店し、中国国内で家電など日本製製品の販売も始めた。訪日客が帰国後も、ラオックスが取り扱う商品を購入できる仕組みを作り上げている。
ではドコモにとって今回の提携のメリットはどこにあるのだろうか。会見した坂井義清副社長は「本サービスの対象者は年200~250万人」と述べるにとどめ、足元の利用者数や収益見通しなどは明らかにしなかった。試算してみよう。チャイナモバイル向けサービスの利用者が、日本国内でドコモの回線を1日利用すると、60元(1200円)程度かかるという。仮に250万人の訪日客が5日間利用したとすると、売り上げは年間150億円程度となる。ドコモの売上規模(2015年3月期の営業収益は4兆3833億円)からすると、新サービスの直接の収益貢献は限定的だ。
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http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/110879/072200040/
(出処 : 7月24日 日経ビジネス)