翌朝、僕のスマトラ島への旅が始まろうとしていた。
インドネシアはビザが必要だったけどまだ取得していない。
どうせ、何とかなると思っていた。
色んな事が妙に慣れてきた時期だったせいだった。
僕が宿の皆に別れを告げ終わるとマリックがバイクを用意して待ってくれていた。
昨晩、旅立ったツトムさんと同じ状況だった。
つうか皆本当にありがとう、お世話になりました。
ジェイ、俺はまた、あんたの巻いてくれたクソ不味いバイオ・シガレットが吸いたいよ・・・。
僕を乗せたバイクは5分程で港に到着した。
褐色の肌のマリックと握手を交わす。
抱き合って互いの背中を叩いた。
南国の風が2人をそっと撫ぜた。
達者でな。
もう会えないと思った。
きっとマリックもそう感じていたと思う。
でも淋しさは感じない。
だって記憶は一生消えないと思うから。
運とタイミングが合えばまた会おうぜ・・・。
再び僕は異国で一人になった。
マリックはこれから宿に戻り新たな旅人と出会い、別れを繰り返すんだろうな。
だから僕の環境もリセット。
僕を次なるステージに連れて行ってくれるフェリーが港に到着した。
腕時計で時刻を確認する。
出発は8時半・・・・・頃だろうな。。(笑)
とりあえずフェリーに乗り込んだ。
簡素な作りの内装。
船内には先客のイスラム教徒が乗り込んでいた。
白人が何人か乗っていたがアジア系は見当たらなかった。
僕を乗せたフェリーが動き出す。
僕の好奇心も同時に動き出したのは言うまでもない。
最初の目的地はドゥマイという田舎町。
しばらくすると船内で出入国の手続きが始まった。
何種類かのビザがあって僕はとにかく一番安い1週間のアライバル・ビザをUSドルで購入した。
ついでにルピア(インドネシア通貨)を調達した。
ビザは10ドルだった。
ルピアは1000RPから100000RPまである。
桁だけ見ると凄いが、何、大したことはねぇ。
単純に考えるとこうだ。
1000RPが10円、100000RPが1000円とほぼ同額だ。
よくわからねぇ通貨単位、きっと国内の情勢が異常を来している証拠だ。
そして後々気づく事だが、1週間以内にインドネシアを出国する事がどんなに大変か痛感させられる事になる。
スマトラ島はインドネシア最大の島。
容易ではなかった。
ほとんどの日々が移動だったような記憶しかない。
とにかく忙しないインドネシアの旅。
そしてこれも後から気が付いた事だったが、かなりぼったくりに遭っていた。
金の減り方が明らかにおかしかったからだ。
さて、僕を乗せたフェリーがドゥマイに到着したのはマレーシアを出てから一時間程だった。
ドゥマイの港に吐き出された僕はすぐさま同じフェリーに乗り合わせた白人達と一緒に訳もわからないままタクシーに押し込まれた。
そしてすぐさま今度はバスターミナルに降ろされた。
今度は長時間待たされる羽目になった。
次の目的地、ブギティンギ行きのバスは夕方5時だった。。。
移動時間は12時間!!
ぶっ飛んでやがる・・・・。
ふざけんな、この野郎・・・・。
膨大な時間。
時間が止まったように感じる忘却の町のようだった。
バスターミナルと同じ場所にある寂びれた大衆食堂以外は何もない。
辺鄙な場所。
何もかもがクソだった。
飯食っても煙草を吸っても昼寝をしても追いつかねぇ。
そして邪魔しやがる現地人と大量の蝿と蚊、そして灼熱の太陽。
蒸発しちまう・・・・。
根を上げそうになった。
どうする事もできねぇ・・・・。
シンガポールのゲストハウスで破って持ってきた数ページの情報だけで勝ち目がなかった。
ここでは現地人の言いなりになるしかなかった。
勝手な行動が命取りになるのは明らかで、まさに今までの「経験」がそうさせていた・・・・・。
とにかく我慢してバスを待つ以外、方法がなかった・・・・。
つづく
不明な点は下記電話番号まで・・・・。
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コツカ酒販店
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FAX 0774-32-4701
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店主 亮平
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