神様の咆哮と泥だらけのストッパー | 散り急ぐ桜の花びらたち~The story of AKB.Keyaki.Nogizaka

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小説家を目指しています。ゆいぱる推し 京都地元大好き 鴨川のせせらぎと清水寺の鐘の音の聞こえるところに住んでいます。

 

こんにちは、マナです


今更ですけど侍ジャパンと大谷さんを少し語ります


書ききれず放置気味のやつが良い具合に書けたので。


勝手でズボラなブログと私でごめんなさい


ろしければまたあの感動と興奮を

今一度ご一緒に振り返っていただければと思います







〜神様の咆哮










高めをコンパクトに振り抜いて打球はセンター方向へ
ホームランを狙わずに塁に出る事だけを考えてた
にわか侍ジャパンヲタの私でもそれぐらいは分かる


後ろには何とかしてくれるオーラ満載の吉田正尚選手に若き三冠王村神様が居る

この打席に限っては俺が俺がを捨てた大谷さん

チームを信じ仲間を信じた大谷さん


野球を始めあらゆるスポーツも人間のやることだから
知能や知性を駆使してこの自然界を切り開いてきた人間のやること

だからメンタルな部分でその結果が大きく左右されるのは仕方がないところ

目論見通り塁上に立った大谷さんはもういつもの彼じゃなかった
カモン!カモン!とベンチに向かって雄叫びを上げる

チームのみんながこんな大谷さんを目の当たりにしたら
それは何もかも負の意識はぶっ飛んじゃう

勝てる未来しか見えなくなってもぜんぜん不思議じゃない
まさにこれって野球の神様の為せる業

栗山監督はおそらくこの大谷さんを見て取って村神様に代打を送るのをやめた
バントの考えも捨てた

ベンチにはプラス思考が蔓延しそして爆発する
村神様の思考を分析すれば、カモンカモンの煽りで大谷さんによる洗脳状態
もう打てるイメージしかなかったんじゃないか

村神様を凌ぐ一人の野球の神様が全てを支配していた奇跡の逆転劇でした









遅ればせながらですけど(程がある?もう一ヶ月(笑))


でもみなさん優勝おめでとうございました

みんなでみんなを祝う、この感じほんとに素敵でした


プロ野球開幕でもまだまだその余韻は融け切らず

日本全体がこんなに震えるほどに喜べたっていつ以来なんだろって思う

私も言うほど多くは生きてないから、そこら辺は語れないんだけど

記憶を遡ってもこの感動に匹敵する程のスポーツシーンは見当たらないですね

夏冬のオリンピック、なでしこジャパン、2006、2009WBC、サムライブルー


もちろんそれぞれに感動したの覚えてるし なでしこジャパンなんかは

にわかファンになってブログを書いたのが遠い思い出なんだけど


どれもこれも世界一になったり金メダルを獲れたりという社会現象にまでなったという事実は同じ

ただ今回確実に違うって思えるのは全米を始め世界の異常とも思える反応


スーパースターの大谷さんだけに留まらず日本チーム全体へのリスペクトの波が止まらなくて、誇らしいんですよね何もかもが









〜泥だらけのストッパー





100年に一度出るか出ないかと言われてるスーパースターが

主人公になって最優秀主演男優賞を演じてみせた

ワールドベースボールクラシックという舞台で

そのキャスティングもシナリオもこれまた完璧で感動のストーリー


日本に憧れ続けた日系メジャーリーガーが代表になって切込隊長で大活躍

社会現象にまでなるような国民的ヒーローになった。


昨年の最年少三冠王、稀代まれなホームラン王は初戦から大スランプ
非難轟々で海を渡るもセミファイナルでチームを救うサヨナラ打をかっ飛ばす


そして全世界が注視したラストファイナル

大谷翔平は果たしてどんなに素敵で華麗な物語を見せてくれるのか


でもそこは少し違ったいや大きく違ったと言っていいのかも知れない
彼はあくまで泥臭くその迸るような汗と野球に対する情熱をぶつけて見せた

おそらくそれは彼が最も憧れ、もっともやりたかったことだったのかもしれない

打って走って体を泥だらけにして仲間と共に勝利の雄叫びをあげる

内野ゴロを全力で駆け抜けヒットにしてみせると
彼はゲームの終盤、遠く離れたブルペンとベンチの往復を二度三度と繰り返した

肩で息をするようになった背番号16がアップで映し出される

鬼気迫るその表情の中にも心の底から野球を楽しめてるまるで高校球児に還った様な野球少年の“大谷くん“がそこにいた






そして最終回、このゲームで誰よりも汗を流し誰よりも声を枯らし誰よりも走り回ったであろうその選手が最後のマウンドへと上がる。


その姿をWBC公認キャプテン中居正広さんはあらん限りの敬意を込めてそう呼んだ

泥だらけのストッパーと。


おそらくその姿とその敬称だけで涙した人も少なくないはず。

ただ最高のエンディングストーリーはまだまだこれから


優勝まであと三人、

予定通りとアウトを積み重ねていけば、最後はエンゼルスのチームメイトで尊敬してやまないトラウト選手で終わる


そこで彼を討ち取ることは

いわゆる古式ゆかしい日本流で言えば最高の形の恩返しになるはず


先頭打者のヒットという神様が与えた試練のような悪戯もダブプレーで難なく切り抜ける。


打席に向かうトラウト選手。おそらく彼も今日のステージの主役候補のひとり

ここで劇的な一打が出ようものなら、BestActorAwardはは彼に限りなく近づく


ただこれまで数々の奇跡を起こしてきた彼も何処か力なく見えた。

何度も息を吸い吐く動作を繰り返す。


それは失いそうになるメジャーリーガーとしての誇りと自らの自信を取り戻そうとしているかの様


その姿は今日に限ってはまるで自分の数倍もあるかの様な訳の分からない魔物と対峙しているようにも思えた。


もうその時点で勝負は決していたのかもしれない


大谷翔平が投げたスライダーはまるで意思を持った龍の如く大きく、19インチの弧を描いて中村悠平捕手のミットに収まった


その瞬間、ストライクアウトの審判の声と同じくして逃げるようにバッターボックスを離れたトラウト選手。


俯き項垂れた表情はヘルメットに隠れてわからない。

ただダッグアウトに消える寸前、彼は一瞬ちらりとマウンドに目をやった


「私達はまた戻ってくる」試合後、彼がそう語ったように

その日のために荒ぶる大谷翔平をその悔しさを脳裏に刻もうとしたのだろうか


こうして今世紀最高とも称えられるそのスポーツシーンは幕を閉じた。









栗山監督に言わせるとそれは志願の登板だったらしい
彼の性格を考えて終盤のゲームプランは白紙にした

栗山監督ならではのこれは大博打だったのか
それとも大谷翔平をその気にさせる最もアグレッシヴな必要不可避な作戦だったのか


日本優勝を予想していた全米を含め世界はこの物語に驚嘆した
それを当然のごとく成し遂げてしまった大谷翔平という選手に畏怖するほど驚嘆した


日本という国の文化的レベルの話にまで及んでるというこのWBCの結果
大げさじゃなく文化的民族的に歴史的ターニングポイントとも言えるゲームとなった。




今この全世界を包み込んだ嵐のようなお祭りの後で思うことは
大谷翔平という人はやっぱりほんとうにみんなが言うように
人間ではないんじゃないか

神様が野球というスポーツを通じて
みんなを幸せにみんなに笑顔と喜びをもたらし世界を平和にするという


その為に伝道師として使命を与えつかわせた神の使い何じゃないか


そしてその課された使命が終われば神に召され

また天へと還ってゆく


そんな事を今強烈に襲ってくる翔平ロスとWBCロスの中で

本気で考え始めてる。


果たして、3年後のWBC第六回大会

私たちの愛すべき大谷翔平は

この地球に存在してくれているのだろうかと。。