さくさく読書日記-神様のカルテ

なんとなく、タイトルに惹かれて借りた本。
読み終わってから知ったのですが、これ、映画化されるんですね。
しかも、主人公は嵐の桜井さんとか・・・。
ちょっと楽しみかも。


栗原一止(いちと)は、信州松本にある、本庄病院に勤務する内科医。
本庄病院は、地域医療の一端を担う、規模の大きな病院で、
「24時間365日」などという看板を出しているせいで、医師たちは3日寝れないことも
日常茶飯事。さらに、自分の専門でない範囲の診療まで行うのも普通という、
常に激務な状態。
そんな病院に勤める一止は最近、大学病院の医局から熱心な誘いを受けている。
医局行きを勧める腐れ縁の友人・砂山。
一止も、先端医療に興味がないわけではないので、医局への入局をすべきか否かで、
彼の心は揺れる。
そんな中、かねてから入院していた安曇さんという癌患者と向き合うことに。
安曇さんは、「優しいおばあちゃん」といった感じの女性だが、既に手遅れの状態。
そんな手遅れの彼女を拒否する大学病院。
片や、手遅れであったとしても、患者と最後まで向き合う地方病院。
安曇さんの思いがけない贈り物により、一止は答えを出す・・・。


なんか、ひょっとして途中で挫折しちゃうかも・・・と思ってたのですが(なんとなく)、
最後まで一気に読めてしまいました。
主人公のお医者さんがとてもいい!!
医師になって5年目でまだ若いのに、なぜか敬愛する夏目漱石のような口調でしゃべるんです。
そのため、腕はいいのに、患者さんや同僚から変人扱いされてしまっています。
でも、ステキな仲間や奥様に囲まれて、忙しくてもとても充実した日々を送ってるんだってのが、
ひしひしと伝わってきました。
作者は、現役のお医者さんなんですって。主人公とほぼ同じ年くらいで、
やはり、長野の地方病院で働いているんですって。
道理で、等身大のお医者さんを生き生きと描いているわけです、納得!!


主人公の一止は、腕のよさを見込まれて、大学病院の医局からスカウトされます。
先端医療に興味がないわけではないので、行こうかどうしようかとても悩みます。
でも、そんなときに、受け持ちのがん患者のおばあさんの状態が悪くなり、
大学病院への紹介状を書いたところ、「手遅れ」ゆえに治療を拒否され、
一止の病院に戻ってきてしまいます。
そのおばあさんと向き合うことで、だんだん心が固まる一止。
最後、おばあさんからの思わぬ贈り物は、思わず主人公とともに涙腺がゆるんでしまいます。

続編も出ているそうなので、読んでみたいです。
とても爽快な読後感。挫折するかもなんて予感したのは本当に大きな間違いでした。


映画も見てみたいです。
松本の美しい風景や自然がどのように描かれているか・・・。
一止の最愛の奥様(山岳写真家)は、宮崎あおいさんが演じるそうです。
それも楽しみです。


さくさく読書日記-つるかめ助産院


冬休み用に貸本屋さんで借りました。


辛い出生の秘密を抱えるまりあは、失踪した夫の「小野寺君」を探して、

二人の思い出の南の島にやって来る。

夫はどこにもいなく、失望しながら歩いていたまりあに声をかけてきたのは、

島で唯一の助産院、「つるかめ助産院」のつるかめ先生。

悪天候で船が欠航し、島に足止めを食らってしまったまりあに、

船が動くまで助産院で過ごすようすすめる。

そして、まりあは、つるかめ先生から予期せぬ妊娠を告げられるが、

辛い出生を抱えるまりあは、子供を受け入れるべきが否か悩む。

そんなまりあを、つるかめ先生はじめ、助産院の面々は温かな手を差し伸べる・・・。


何の予備知識もなく借りました。

貸本屋さんで本を見て、まず、小川糸さん作であることに注目。

「食堂かたつむり」で、おいしそうなお料理の数々にやられたのと、

食堂のたたずまいに癒されたのとで、きっとこの本も癒し系に違いないと、

勝手に妄想。

さらに、「つるかめ助産院」というタイトルに惹かれ、帯には宮沢りえさんの

推薦文、さらに、南の島を思わせる表紙・・・と、いろんなツボにハマり、

借りてしまいました。

で、読み始めてみると、主人公・まりあの暗いこと、暗いこと・・・。

なんでも後ろ向きな考えをする女子で、最初はちょっぴりイラッとしたり。

でも、失踪した夫・小野寺君を探して南の島にたどり着き、

つるかめ先生と出会い、助産院で過ごすうちに、周りの人々に温かく見守られながら、

前向きな女子へと変わっていきます。

辛い出生を抱えてるゆえ、人と接することを極度に避けてきたまりあ。

でも、南の島の人々は、そんなことおかまいなしに、彼女に接してきます。

そんな中で知る、人の優しさや温かさ・・・。

つるかめ先生はじめ、つるかめ助産院のユニークなメンバーには、読んでて本当に

癒されました。いい人ばかり。でも、みんなそれぞれ、まりあのように、つらいことや

苦しいことを内に秘めている人々・・・。

そして、助産院での妊婦さんたちの出産シーンは、リアルで圧巻です。

「食堂かたつむり」は、主人公が同棲していたインド人の恋人に、家財道具も、

貯金も持ち逃げされるところから始まりますが、この本も、まりあが夫の小野寺君に

失踪されるところから始まります。

流れ的には、どちらのお話も、喪失から再生・・・という感じでしょうか。

いろんな人に出会って、優しさに触れ、癒されていく・・・という感じ。


・・・と、ラストまで、癒されつつ、いい気分で読み進めることができたのですが、

最後の最後がとても残念。

あまりにも唐突な出来事が発生して、せっかくのお話が台無しだよ・・・って思いました。

結果的には、幸せな終わり方なんだけど。

なんだか、納得いかないというか・・・。


でも、南の島の空気に触れたようで、穏やかで、優しい気持ちになれる本でした。

それゆえ本当にラストは残念・・・。(しつこいけど。)

南の島方面ってイマイチ苦手なんですが、この本を読んだら、ちょっと行きたくなりました。







さくさく読書日記-幻夜

WOWOWでドラマ化されていて、

それを見ていたら再び原作が読みたくなり、貸本屋さんで借りました。


父の通夜の翌朝に起きた大地震後に、

借金返済を強いていた伯父を殺害してしまう、水原雅也。

ふと気付くと、そばには見知らぬ女性が立っていた。

「新海美冬」と名乗るその女性に、自分の犯行を見られたのか確信が持てない雅也は、

震災が取り持つ奇妙な縁で美冬と共存するように助け合いながら生きていくことになる。

震災後、希望を抱いて上京した二人。

だが、二人の行く先々で事件と陰謀が蠢き、やがて、一人の刑事が、奇妙な偶然に気づく・・・。


何年ぶりに読んだんだろう、この本。

二回目で、内容もだいたい知っているのに、とても面白く読めました。

「白夜行」~「幻夜」ラインは、やっぱり面白い!!

東野作品、私的には当たりハズレがありますが、この二作がとても面白かったので、

ついつい期待値が高すぎてしまうのは否めません。

ドラマは、若干設定などが変えられていますが、それでもほぼ原作に忠実で。

白夜行の雪穂と幻夜の美冬は同一人物なのか・・・なんていうことが、

よく言われますが、それは間違いないと思います。(諸説あるようですが・・・。)

でも、それを明確にしてないところがまた謎めいていて物語に深みを与えてます。

この本は、「白夜行」を読んでから読むのが絶対オススメです。

それにしても、美冬って本当に「魔性の女」です。

人生を狂わされる男性多数。ドラマでは深田恭子さんが演じてます。

イメージぴったり。

自分の思い通りにならなければ、殺人もいとわない。

しかも、自分の手は汚さない・・・同じ女としてただただ「すごい」って思います。

それに気づかない男たちに「なんで気づかないんだ!!」っていう突っ込みも

入れまくりですが・・・。


またしばらくしたら読みたい本です。

ドラマももうすぐ終わり・・・それまた楽しみです。