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Thoughts on living with style.      

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吉祥寺の駅から水道道路を三鷹の方へ向かい、

大きな交差点を井の頭公園の並木道へ歩く途中に喫茶店「YAGI」はあった。

ショーウィンドウのような大きなガラス張りの窓があり、

木材を主にした内装の手作り感あふれる、いまで言うナチュラル志向の店だ。

客には、食えない音楽家、アホな美大生、吉祥寺の地元で

ワケのわからん商売をしている人などが集った。

この喫茶店のカウンター裏でせっせと濃いコーヒーを淹れていたのが、

後に写真作家として有名になる橋口譲二さんだった。

当時は食えないカメラマンで、奥さんもやはりこの店でバイトをしながら

二人で何とか生計を立てていた。橋口さんは週に一~二度ほど顔を出すだけで、

ほとんど奥さんがこの店を仕切っていた。

喫茶店はもう25~6年くらい前に閉店していて、跡形もない。

それと前後して橋口さんは写真の世界では名が知られるようになる。

商業写真ではなく、非常に作家性の強い作風で、著作としても世の中に強いインパクトを与えた。

喫茶店に入り浸っていたので、言葉を何度か交わしたことがあるが、

ちゃらい自分から見ると、僧侶のような人だったことを覚えている。

きちっと世の中を見て、自分がどう生きればいいか、何を撮るべきかがわかってるような人で、

物欲まみれの自分とは、まるで人間のクオリティが違った。

現在もNGOを創設するなどして勢力的に活動しているらしい。

ちなみに、氏の写真集は観るというよりも、

詩集を読んでいるような気分にさせられる。


『17歳 2001-2006』橋口譲二著 岩波書店刊 ¥3,990
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エディンバラで行われたブラインドテストで美味いと判定されたウイスキーは、

なんと地元のスコッチを差し置いて台湾製のシングルモルト「KAVALAN」だったのだ。

ブラインドテストは、18世紀の詩人ロバート・バーンズ(Robert Burns)の生誕を祝う

バーンズナイト・フェスティバルの一環として行われているもので、

テスター(鑑定士)もご当地の手練ればかり。

出された結果に、ウィスキーコノシュアとしても有名なチャールズ・マクラーレンは

「オーマイゴッド!」、「エイプリルフールじゃあるまいし!」と天を仰いだそうだ。

他のエントリーは、IWSCで最高ブレンデッド・ウィスキーに選ばれた「King Robert」、

イングランドのシングルモルト「St.George」、アイラ・ウィスキーの「BruichladdichX4+3」など。

台湾、恐るべし。スコッチ神話も瓦解しそうな出来事。

でもって、同じアジアの日本のウィスキー(たとえば「響」)もかなりイケてるかもよ。
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代官山の「カフェ・ミケランジェロ」。

フレンチ&イタリアン風のカフェはいい(ミケランジェロはイタリア風)。

パリに初めて行ったときにその気持ちの良さを覚えた。

カフェの先駆といえば、やはりここを経営している「ひらまつ」だろう。

かつて表参道の交差点近くに「カフェ・デプレ」を出店していた。

前後して広尾にもう一軒の「カフェ・デプレ」があった。

広尾はいまでも営業しているが、一度閉店しバーサロン風の店として再開し、

うまくゆかず店名だけ「カフェ・デプレ」に戻している。

しかし、店舗の造りはフレンチカフェではくなっている。

代官山の「カフェ・ミケランジェロ」は、「カフェ・デプレ」のようにブレることなく、

カフェ・ブームが去った後でも何とかカフェの体裁は保っている。

「ひらまつ」のネックは、どのカフェもケーキ類がイマイチなところだ。

なぜかどこのお店もイマイチ。加えて、「カフェめし」もパスタ以外はイマイチ。

レストランに比べて客単価が安いせいか、チカラを入れていないかもしれない。

とはいえ、自分は「カフェ・ミケランジェロ」をヘビーローテーションで利用している。

理由は、雑誌・新聞の無料読みと旧山手通りはクルマが駐めやすいことから。

しかし昨今、駐車環境は厳しいので、300円を払ってパーキングエリアに駐める。

コーヒー1杯が630円にプラス300円で計930円。

ひとときの憩いも安くはない。ちなみに、パリは路駐OK。

カフェの前にガンガンクルマを駐めても何の問題もなし。
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Robert McGinnisのイラストレーションが好きだ。

中でも50年代~60年代の官能的な作品がいい。

裸婦を描いた作品や007映画の作品などが一般的には有名。

この人は、ペーパーバック・装丁イラストの巨匠でもある。

「ティファニーで朝食を」のポスターも彼の作品だ。

元々はディズニー・スタジオに在籍していて、同スタジオの仕事で

しだいに頭角を表すようになった。

「サタデーイブニングポスト」の挿絵や表紙イラストでもその卓越した腕を披露してくれた。

自分はこの人の女性の描き方がとても気に入っている。

一般の女性ではなく、プロっぽい女性を上手に描く。

ちなみに、「007は二度死ぬ/You Only Live Twice」(写真中)の原画では、

浴場でボンドを取り巻く女性全員が、何も身につけない姿で描かれていた。

84歳のいまでも現役。そうそう、「バーバレラ」もMcGinnisの仕事だ。

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映画「流線の彼方」、とりあえず観に行く。

2月の初旬にDVD化されるし、

内容もテレビ特番のようなものなので、

何も映画館まで足を運ぶのは・・と思いながらもヒマなので行った。

60年代に開発・発売された希少スポーツカー、TOYOTA 2000GTにまつわる

様々な逸話を集めた映画(というかビデオ作品だな、これは)。

観ていていちばん関心したのは、

経済成長期というのは企業人にとって最高な時代だったということ。

自動車会社の中に「自動車愛好会」か「スポーツカークラブ」に近いものが存在し、

堂々と会社の金を使いながら、実際の商品にまでしちゃうところがスゴイ。

コストとか、市場とかは後回し。みんな作り手が興奮しながら、

ワクワクして仕事をしていた雰囲気が記録されてる。

やることなすこと初めてのことばかりで、「世界記録へ挑戦」とか

「技術を世界に問う」なんてことが行動原理になっていた時代。

そこには株主とか利益とか顧客満足とかは微塵も存在しない感じがしたものだ。

どうという映画ではないが、クルマが趣味性で成立していた時代が終わろうとしている今、

観ていて懐かしいと言うよりも、さみしさを覚える。

活力あふれる素敵な時代をクルマとともに過ごせた、

いまやご高齢の方々がうらやましくてしょうがない。

また、当時から大企業であったTOYOTAが意外にも柔軟な組織だったことに驚いた。

007映画に2000GTが採用される逸話がそれを表していた。

当初、映画制作陣は発売されたばかりのGMカマロを採用する予定だったが、

映画の話を聞きつけたTOYOTA宣伝チームが2000GTの売り込みをかけたらしい。

そこで、映画制作陣が要求した条件は「オープンボディを用意しろ」というものだ。

2000GTはクローズド・クーペである。いきなりオープンにしろと言われても、

強度設計変更やらそれに合わせた内装の変更やらで、軽く1年以上はかかってしまう。

しかし、開発の常識をくつがえし、TOYOTAは愛知の本社ではなく、

特装車を得意としている販売会社の工場にその作業を一任し、映画撮影に間に合わせてしまった。

即席オープンカーゆえに、撮影用2000GTは片側のドアを閉めると、もう片側のドアが

開いてしまうほど強度も精度も無視してつくられていたそうだ。

この機転と宣伝効果の重要性を真摯に捉えていたおかげで、

007シリーズがビデオ、DVD、ブルーレイとなって、40数年も経過した

いまでも、2000GTは世界的なエンタテインメント・シリーズ映画に

登場した唯一の日本車として世界中の人にTOYOTAの名を刻みつけているわけだ。

ところで、映画館で観ていた客は自分を入れて6人。確かに、DVDで十分でしょう。