日本にも欧州に劣らぬカースタイリングの時代があった。
というか、カースタイリングを欧州に徹底して学ぶ時代といった方が正確か。
いまはトラックメーカーの日野からリリースされていたContessa(伯爵夫人)は、
伊 ミケロッティによるスタイリング。
ミラノの市章を付けたら、アルファ・ロメオと名乗っても十分通じるほど美しい。
現代なら、イタ車っぽい雰囲気はウケただろうが、モータリゼーション黎明期の60年代初頭では
さすがに日本のユーザーは手が出しにくいスタイリングかもしれない。
とくに、2枚目の写真のContessa900スプリントは強烈だ。これは諸事情(っていったい何なの?)で
市販されなかったそうだが、このクルマがもし公道を走り、後継モデルをキープコンセプトで
作り続けたなら、名車となりうる予感は誰もが持つはずだ。
Contessaの1300もリヤエンジンのユニークな機構(ルノーのライセンス)だったが、
早々に生産を中止してしまった。
日本のポルシェにもアルファやマセラテイにもなれたのに、日野という会社のポテンシャルは
60年代初頭でその芽を摘まれてしまった。
Contessa900スプリントを見るたびに、つくづく思う。高級車マーケットにおけるブランド演出が
苦手の日本で唯一、ブランドの匂いがするクルマをつくれた会社なのにと。





