映画「おとなのけんか」は演劇にしたい作品だ。
とは言っても、役者がそろわなければくだらない作品になるだろう。
ストーリーの展開よりも役者の演技で見せなければならない。
この映画も、この出演者四人がそろったからできた作品だと思う。
もちろん監督の手腕もあっただろうが。
映画はやはり監督の存在が大きい。
映像作品は、監督がその世界をどうとらえるかが、カメラを通して描かれる。
長尺のフィルム(この頃は使いませんが)に監督がハサミを入れ、思うように編集する。
せっかくの出番をカットされることもある。
*これ、つらいよ~!
生の舞台は、やはり役者の力量が問われる。
ピーター・ブルックも同じようなことをどこかで言っていた。
ピーター・ブルック演出の舞台をいくつか観たが、俳優たちは確かにそこに居る。
装置が何もない舞台だが、俳優の身体を通して世界が作られている。
逆の見方をすれば、その世界の人として俳優たちはそこに居る。
最近映画はレンタルで良く見るが、劇場にはとんと足が向かなくなった。
コロナ以前からだ。
役者がしっかりとそこに居る芝居が観たい。
いや、やりたい!