いよいよワールドカップサッカーの日本×オーストラリア戦が始まります。

がんばれ日本。がんばれ中村俊介。がんばれ中田英寿。がんばれ・・・・みんながんばれ!


強いところが必ず勝つとは限らないのがサッカー。

でも強くなければ優勝できないのもサッカー。

優勝は無理でも、決勝トーナメントへ進出して、日本のサッカーの実力を世界中に見せてくれ!そして前回大会の成績が、まぐれなんかじゃなく、地元有利だったせいでもなく、実力でベスト16にいったということを証明してくれ!


いよいよワールドカップサッカーが開幕しました。

これからの数週間、ガチンコ勝負のレベルの高い、面白いサッカーが観れるので楽しみです。

ただ、日本戦だけはハラハラドキドキで楽しめそうにありません。その分、勝ったときの喜びは大きいです。

だから是非勝ってほしいです。


伸一が応援していたドイツチームの主将、バラックが怪我のため、試合に出ていません。

バラックのプレーは観ていてすごいし、私も好きな選手なので、早く回復して試合に出れるようになればいいと思います。

ちなみに私が応援している中村俊介も、足の異常を訴えていたようですが、たいしたことはなかったようなので安心しました。

四年に一度のサッカーのお祭り、ワールドカップがまもなく開催されます。

ひとまず伸一のことは置いておいて、ワールドカップについて書いていきたいと思います。


昨日の未明に日本とドイツの親善試合が行われました。

結果は強豪相手に2-2の引き分けで、評価はおおむねよかったというものが多いです。

ただ、あくまでも本番前の親善試合なので、ワールドカップ本番に比べるとドイツのモチベーションは低かったかもしれません。

日本の選手はみんながんばっていてよかったです。

高原の得点シーンは2点ともよかったです。

失点のシーンは2点とも駄目でした。本番でも、同じような感じで点を入れられてしまいそうです。

きっとオーストラリアやクロアチアはゴール前に高いボールをどんどん入れてくるでしょう。


そこで、上の2試合では、巻を先発FWとして出してほしいです。セットプレーのときだけ巻には4人目の(5人目の)DFとなってもらいます。これでセットプレーでの失点の可能性は少なくなります。さらに茂庭も先発メンバーに加えてもらえれば心強いです。

ま、冗談ではありますが。

とりあえず日本代表にはがんばってほしいです。


ちなみに私は中村俊輔のファン。

伸一はドイツのファンです。


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伸一が五年生になると、上の学年のチームに助っ人として試合に行く回数ががくんと減りました。

もともと六年生だけでも試合ができるだけの人数はいるのですが、何人か試合に行けないときだけ、五年生の助っ人が呼ばれるのです。

四年生のときは、そんなときはたいてい呼ばれていたのですが、五年生になると、足の速い子や、一対一に強い子が呼ばれるようになりました。

私は上の学年の子たちの試合を見に行ったことがないので、その中で伸一がどのような活躍をしていたのかは知りません。しかし、体格が一回り大きい上の学年の子たちの中で試合をするのは、伸一にとってはきつかったのではないでしょうか。


同じ五年生のチームでの試合は、相変わらずいい動きでチームの中心的役割をしていましたが、全体の上達速度が、伸一の上達速度より上で、だんだん伸一は目立たなくなってきました。

ボールの扱いは伸一よりうまい子が何人もいましたし、身体能力は伸一より優れている子ばかりです。

小学校六年の後半、あるいは中学生くらいから伸一にとってサッカーを続けていくことは、つらいことになるのではと思いました。

もちろんそんなことは言わず、私のできる範囲で伸一がサッカーがうまくなるよう協力しました。

ところが、お母さんは違いました。伸一のことを私以上にわかっているので、

「中学に入ったらテニス部に入りなさい。中学でサッカーをやってもレギュラーになれないから」

と、平気で言っていました。

そんなことを言ったら、伸一もつらいだろうにと思ったのですが、伸一はまんざらでもなさそうに、

「そうしようかなー」


なんだ、伸一のサッカーに対する情熱はそんなもんかい。

初めて伸一の試合を見てから、私は時間があるときは伸一とボールを蹴りあうようになりました。

もちろん私はサッカー未経験者なので、お互い10メートルほど離れて、ただ蹴りあうだけでした。

大きなボールを蹴るだけなのに、なかなか思った軌道で思ったところに行きません。

私は伸一に負けないように、そして、うまくボールを蹴れるようになりたいと思い、何度も何度もボールを蹴っているうちに、サッカーって楽しいなと思うようになりました。

ボールの蹴り方は、コーチから教えてもらうたびに伸一がそのまま私に教えてくれるので、いろいろな蹴り方を試したりしました。

インサイドキック、インフロントキック、アウトサイドキック・・・ 右足。左足。

蹴り方がよくわからないときは、本を借りてきて伸一と一緒にお勉強。

そんな日々が一年以上、伸一が5年生になっても続きました。

やがて伸一はドリブルのフェイントやシュートの練習もするようになり、私との練習場所は、近くの道路から学校のグランドへと変わります。


伸一も中学一年生になりました。今でも時々ボールを蹴りあうときがあります。

伸一とボールを蹴りあうようになってもうすぐ3年。

あのころに比べて・・・・・


あのころとあまり変わっていないような気がします・・・・・



親子でリフティング競争をしていたときです。

お母さん、ふと閃きました。

「伸一、腿だけでリフティングをしてみなさい」

伸一、言われたとおりにやってみます。

そしてお母さんもやってみます。

「このほうが楽でしょう。もう足は使わなくていい。腿だけでリフティングをしなさい」

「ええ、そんなのあり?」

私が言います。

「腿だけでリフティングをしちゃいけないって決まりがあるわけでもないでしょ。とにかく50回できればいいの」

「でも、それじゃ、サッカーの上達とは・・」

「いいの!」

「はい」

私は引き下がるしかありません。

「いい、伸一、リズム感よくやるの。イチ、ニ、イチ、ニ」

伸一に付っきりでお母さんの指導が始まり、私の出る幕はなくなりました。

「おーい、優果、お父さんと遊ぶか」

私は5歳の妹と玉ころがし。


数週間後、伸一がサッカーの練習のあと、大喜びで家に帰ってきました。

「ジャーン!」

私たちの前に新品のボールを出して見せてくれました。

「すごいじゃん、やった、伸一」

お母さん大喜び。当の伸一より喜んでいました。


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仕事が早めに終わり、家に帰ると、伸一とお母さんがボールを蹴っていました。

その頃は、私が早く家に帰ったときは、外で伸一とボールを蹴りあうのが日課になっていました。

「今日からリフティングの練習をするから」

私の顔を見るなり、お母さんが言います。

「どうしたの?」と、私。

「50回リフティングができたら、ボールをくれるんだって。先着3名」

「本物のボール?」

「もちろん」

そう聞いたら、私もじっとしていられません。


私も伸一もお母さんも、みんな素人。リフティングなんてできません。でも、それがよかった。

リフティングなんて、よっぽど熱心な子でない限り、一人で練習していても、すぐに嫌になってしまいます。

「じゃ、まずお父さんが挑戦」

私がやってみます。

「1,2」

ボールはあらぬ方向へと飛んでいきます。

「次、僕!」

伸一がやっても、お母さんがやっても、2回か3回がやっとです。

伸一なんて、いつもの練習でリフティングもやっているはずなのですが、まるっきりへたくそです。

たぶんほかの子も似たり寄ったりだと思います。コーチたちが何とかしたいと思い、ボールで釣る作戦に出たのでしょう。

その作戦に、私たち親子はまんまと釣られてしまいました。

「やった、お父さん、4回もできたぞ」

「よーし、僕も」

私も伸一もお母さんも、ほかの人に負けまいとむきになってやっていると、あっという間に暗くなってしまいます。


それから親子3人、というか、私は仕事で遅くなると家に着くときには暗くなっているので、おもにお母さんと伸一とで、リフティングの特訓が始まりました。といっても、親子で、

「私のほうが多くできた」

「僕なんか8回もできた」

と言って競争しているだけなので、特訓と言うと少々大げさではあります。

そのうち、またまたお母さんのひらめきで、リフティングの必殺技を編み出すことになります。


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試合の結果といえば、同じ四年生同士でしたが、内容は一方的で見事に負けました。

こちらのチームは、伸一をはじめ、三年生になってからサッカーを始めた子がほとんどだったので、技術的に相手のほうが上手かったということもありますが、それよりも大きいと思ったのは、積極性の足りなさ、判断の遅さでした。

同じチームメイトの間にボールが来ると、どちらがボールを取りに行くか、お互いに確認してから取りに行く。そういうふうでした。

そんなことをしている間に、もっと遠くにいた相手チームの子にボールを持っていかれてしまいます。

相手チームの子との間にボールが来ると、ボールを取りに行くべきか、相手がボールを持ったときの対応で守りに行くか、考えてから行動しています。

相手チームの子は、そんなことなど考えていないかと思えるほど速くボールに飛び込んできます。

伸一はそのような判断においては、チームの中では優れているようでしたが、他のチームの子に比べると、それでもぜんぜん遅いのです。


あまりにもふがいない試合内容に、この子達をもっと鍛えなければと思いました。

チームは、監督やコーチが鍛えるので、私は伸一だけでももっとレベルアップさせようと心に決めました。

「かたまるな! 広がれ!」

監督やコーチがさかんに叫んでいます。

「声を出せ! もっと動いてボールをもらえ!」

こんなこともさかんに言っています。


よく見ると、一番声を出しているのは伸一のようです。

「かたまるな!」

「○○君、さがって!」

「こっちこっち!」

ボールを要求したりなんかもしています。


伸一は馬鹿正直というか、責任感が強いというか、監督に言われたことはちゃんとやらないといけないと思うようです。

かたまるなと言われれば、集団には加わらない。声を出せといわれれば声を出す。


スローインのときも、伸一はよくボールをもらいに行きます。

監督が大声を出します。

「ボールをもらいに行け!」

「声をだせ!」

それに応えるのは伸一です。

他の子もいくらか声を出したり、動いたりはするのですが、やはり伸一が目立ち、そこへとボールが投げ込まれます。

ところが、ボールの扱いが下手な伸一ですから、すぐにボールを取られてしまいます。

何度も同じことの繰り返し。

伸一にボールをもらいに行くな! と言いたいのですが、伸一は監督の指示通りのことをしているだけです。

他の子にもっとがんばれと言いたい。そんな思いで試合を見ていました。

伸一が4年生のとき、初めてサッカーの試合を見に行きました。

子供たちはグランド中央で挨拶をしたあと、自分のポジションに散っていきます。

伸一は3人のディフェンダーの前、今でいうボランチの中央にいました。

サッカーはゴールを決めてのスポーツ。ゴールを決めるのはうまい子。だからうまい子が前のポジションをやる。

そう思っていたので、伸一のポジションを見て、私は少しがっかりしました。


キックオフで試合が始まりました。

子供たちはボールのところの集まり、団子状になってボールを蹴りあいます。

「かたまるな! 広がれ!」

監督やコーチが大きな声を出しています。

伸一はといえば、時々団子に加わったりしていますが、たいていは少し下がったところにいて、様子を見ています。

集団からボールが出ると、それを大きく蹴り出したり、味方にパスをしたり。

相手のボールになると、そこへすかさずとんで行ってボールを奪おうとしたり、パスをカットしたり。

あっちの集団、こっちの集団、どこにでも伸一がいます。

また、ディフェンダーの裏にボールが出たり、危ない場面になると伸一が現れてボールをクリアします。

動きがいいという意味がやっと分かりました。

ただ運動量が多いというだけでなく、危ないという状況判断、全体の流れが分かるのでしょう。


残念なのは、一対一の場面になると圧倒的に弱いということです。

ドリブルをしてくる相手の邪魔をできても、あまりボール奪うことはできません。一度抜かれてしまうと、絶対といっていいほど相手に追いつくこともできません。

逆に、ドリブルをしていくと、ほとんど相手にボールを取られてしまいます。

技術はないし、足も遅いので、仕方がないといえばそうなのですが・・・・


大きな声を出して、懸命に走る伸一の姿を見ていて、サッカーっていいかも、と思うようになりました。


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