トレセン選考会の話の続きです。
選考会を終えて、迎えに行った私の車に乗り込んだときの伸一は、いつになく上機嫌でした。
「どうだった?」
と、私は車を運転しながら伸一に話しかけました。
「おもしろかった」
「何が面白かったの?」
「試合形式でゲームをしたことかな」
「うまくできたの?」
「うん・・・」
よく聞いてみると、短距離走はたぶんどべに近いほう、持久走は2番目に早かったとのこと。
試合形式ではうまい子と同じチームになり、いい感じでボールを回してくれたので、自分もうまくできたとのことでした。
選考会の前に、コーチからはとにかく大きな声を出せ、積極的に行って自分をアピールしろといわれていて、とにかく声は出せたとのことでした。
「受かりそう?」
と、私。
「うーん、微妙」
面白かったし、それなりにうまくできたようですが、選ばれるかどうかは自信がないようです。
数日後、トレセンの結果がきました。
伸一たちのチームからは2名が選ばれ、そのうちの一人が伸一でした。
私はなんだか自分のことのようにうれしかったです。
数年前、伸一がリフティング50回でボールをもらってきて、本人より親のほうが喜んでいた時のようでした。
- 高岡 英夫, 松井 浩
- ワールドクラスになるためのサッカートレーニング