アルバム『 First Class 』の話 | どしゅこいの大嘘吐き日記

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ピアニストの中村由利子さんとは 10代の頃に 出会いました。

年齢も同じでしたし 音楽の好みが似ている上に
音楽以外の話も とってもよく合い、
今日まで 長い長いお付き合いをさせて頂いています。

由利子さんの近くに行くと いつもとっても良い匂いがして 
女のワタクシでさえも 彼女の若さと美しさに 
クラクラと魅了されてしまいます。

世の中には 美貌・才能・etc etc・・・と 
神様から 沢山のギフトをプレゼントして貰える人がいるのですね。
彼女を見ると いつもそれを感じます。^^

人間的にも 本当に素晴らしい女性で、
聡明で、女らしく慈愛に満ちた上品なかたなので
彼女と一緒にいると 下世話でオッチョコチョイな自分の事が恥ずかしくなり
身の置き場に困るワタクシです。

彼女の弾くピアノは 
昔から 非常に繊細でリリカルで もうタッチからして違います。

先日来日した 
ブラジルの偉大なる音楽家である ROBERTO MENESCAL氏も、

「 ユリコの作る曲は、 
 アントニオ・カルロス・ジョビンやミッシェル・ルグラ ンに匹敵する!
 どんなにかユリコの音楽を熱愛しているか!」
・・・と 沢山の人々の前で 熱く熱く語って いらっしゃいます。

MENESCAL氏は 毎晩眠るときに 由利子さんのCDを流して
奥様との憩いの時間を 楽しんでいらっしゃるとの事。^^

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お友達として いくら親しくさせて頂いていても、
いいえ 親しければ親しいほど 
頼み事というものは し辛いものですよねぇ。

『 特に音楽の事となると 尊敬する由利子さんには
  滅多な事では お願い出来ないわ 』
  ・・・っという思いが いつもあったので、

いつか彼女に 録音をお願いするときには
必ずちゃんとしたレコーディングで!と 考えていました。

やっと去年に 長年の夢が叶って、
『 うるとら 』のレコーディング終了直後から、
今度は彼女のプロデュースで
『 First Class 』のレコーディングを始める事が出来ました。

『 First Class 』では 彼女の名曲に 
ワタクシが歌詞を書いて 歌ったものを、5曲録音しました。
  ①曲目のパリのエトランジェ ②曲目の海辺にて ⑤曲目のカテドラル
  ⑦曲目のあなたの庭で ⑩曲目のそっとエピローグ

今回 二枚のアルバムを 同時に発売しますが、
『 うるとら 』と『 First Class 』は 全く世界が違う感じのアルバムです。
『 うるとら 』が動的な世界だとすると、
『 First Class 』は その対極、静的なアルバムです。

バラードは 歌が相当に上手くないと 歌いこなせないので
ワタクシには非常に無理があったのですが、必死で録音しました。

中村由利子さんの作品とピアノに 
惚れ込んだワタクシの一生の夢が叶って 本当に 満足です。^^
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廃盤になって 
ずっと入手出来なかった 中村由利子さんの初期の頃のアルバム
「風の鏡」(87年作品)、「時の花束」(88年作品)「絹の薔薇」(89年作品)と
SMEに残した初期3作品の集大成的なベスト盤が 
今年の6月に発売されました。

多くの映像作品や、NHKの深夜待機時間帯のBGM、
FM番組のテーマなど、たくさんのメディアに使用されこともあり、
今でも多くの方に馴染みのある内容となっています。

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中村由利子~The Early Years

このアルバムが大好評なせいで 今年の秋にはまた 
彼女のフォーライフ時代の ベスト盤が発売されるそうです。^^
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ワタクシが大学生時代、 
山下達郎さんがプロデュースなさった
アン・ルイスさんの『 Pink Pussy Cat 』というアルバムで
ワタクシが作詞・作曲した『 バスルーム 』という曲が 使われた事があります。

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作曲能力が 全然ないワタクシなのですが(冷や汗じゃ-じゃ-)
この時のテイクは イメージとは全然違っていたので、
いつかイメージ通りの歌を ちゃんと吹き込みたいと 思っていました。

今回は由利子さんにフェンダーのローズを弾いて頂いて 
アルバムの⑨曲目で 歌ってみました。^
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尊敬するジャズシンガーの ブロッサム・デアリーが歌っていた
『 I'm Hip 』という曲にも 挑戦してみました。

可愛い声のせいで 彼女の歌は どれもとっても簡単そうに聴こえますが 
実は物凄く テクニックを必要とすると思います。

ジャズのスタンダードの曲に 
日本語の歌詞を書いたものを アルバムに吹き込む場合、
著作権の許諾は たいてい簡単におりるのですが
この曲の場合は 結構 手古摺りました。

作曲家のBob Dorough 氏は 直ぐにOKをくれたのですが、
英詞を書いたDavid Fisheberg氏 
「 どうして英語で歌わないんだ? 」と 中々納得してくれませんでした。

ワタクシの書いた日本語歌詞が 英詞とは全く違う内容だった事も
ひっかかったみたいです。
David Fisheberg 氏の理解を得る為に 
メールのやり取りに時間がかかりました。

英語が堪能な ロス在住の友人に助けて頂いて
最終的に許諾がおりた時には 本当に嬉しかったです。
 ( おきみちゃぁ~~ん 本当にどうも有難うございます!!!)
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スキャットの女王 ダニエル・リカーリさんの歌った 
Fantasy Ragtime という曲の許諾を貰うのにも 本当に苦労しました。

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彼女の専属の作曲家であるJacky Castan 氏と 
全く連絡が取れなかった為に、
ジャスラックに許諾の申請をしても 
何の返答もなくて 長期間 途方に暮れて過ごしました。

結局 元ビクタ-のディレクターであられた脇田さんという方から、
ダニエル・リカーリのマネージャーさんに 直接メールを送って頂いたら
あっと言う間に OKを頂きました。

⑧曲目の『 私とピアノ 』と題した この曲は、
ワタクシの音楽史を 正直に歌詞にしたものなので
とっても思い入れが深いです。

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Cello の植木昭雄さんの演奏も 本当にお見事でした。
クラシックの演奏家は それ以外のジャンルの音楽に理解がない人が多いのですが
彼は 世界中の色々な音楽を聴く人であり、
新しいアイディアに溢れている素晴らしい演奏家です。
チェロでは普通弾けない様なフレーズでも 
サーカスの軽業師のように プレイして下さいました。
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ワタクシは昔から パーカッションの岡部洋一さんの大ファンだったのですが
ありがたい事に 今回のレコーディングに 参加して頂きました。

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彼も 膨大な量の音楽を聴いていらっしゃるし、
カリスマ性を感じさせる 本当に素晴らしいミュージシャンで
いつでも何でも 自由自在に 的確にプレイして下さいます。
岡部さんに叩いて頂けて 本当に嬉しかったです。^^